新型コロナウイルスの感染状況が次第に深刻化すると、米国の政治屋は最終結論が全く出ていない中、新型コロナウイルス陰謀論を撒き散らし始め、中国にウイルスの製造者及び発生源としての罪を着せ続け、「事実を通知しなかった」と中国を非難し、中国への賠償請求を他国にそそのかし、中国が新型コロナウイルスのパンデミックへの責任を負うべきだと主張してきた。人民網が伝えた。
米国の政治屋のロジックによると、感染症について賠償請求をするのは、某国が効果的に感染を抑制しなかったことが、その拡大を招き、他国に生命と財産の損失をもたらしたからだ。しかし、米国のいわれなき非難が明らかに事実と異なることは統計が裏付けている。中国は新型コロナウイルス感染症と戦うためにたゆまず努力してきた。トップレベルの学術誌『ネイチャー』は4日、中英米など各国の科学研究チームによる研究を掲載した。研究はモデリングを通じて、中国の用いた三大非医薬品介入措置(都市間の移動制限、早期の識別と隔離、接触制限とソーシャルディスタンシング)が顕著な成果を上げたことに気づいた。
研究は、強力な非医薬品介入の「コンビネーションブロー」を繰り出さなかった場合、中国の感染者数は67倍増加する恐れがあると指摘した。また、三大学術誌『ネイチャー』『サイエンス』『ランセット』はいずれも感染症との戦いにおける中国の成果を前向きに評価するとともに、ウイルスの発生源に関する調査は「科学中心」である必要があるとした。
■米国の感染対策不足が中南米に累を及ぼす 移民送還で感染拡大を加速
さらに、米国の感染対策不足が他の国々にどのような影響を与えたかを見てみよう。最も注意すべきは、米政府は中南米諸国におけるウイルスの感染拡大の咎を逃れがたいであろうことだ。トランプ米大統領は新型コロナ対策を理由に、メキシコや中南米諸国からの不法移民の送還を強化した。
米メディアの報道によると、米国内の感染状況が深刻な中でも、中南米からの多くの不法移民は避難所を求めた。生活環境は劣り、送還前に十分な長さの隔離観察期間がなく、ウイルス検査を受けることもなかった。送還された不法移民の主な出身国であるメキシコ、グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスの新型コロナウイルス感染者数は5月14日までに合計4万5000人を超えた。
新型コロナウイルスの感染リスクが高い集団である移民たちは出身国に送還された後、現地の感染防止・抑制に多大なリスクをもたらす。医療システムの脆弱な中南米諸国にとって、これは追い打ちとなるものだ。米ワシントン・ラテンアメリカ研究所、「Young Center for Immigrant Children’s Rights」など60機関は4月8日の共同声明で、世界で感染症が大流行する中、不法移民を送還し続けている米政府を強く非難した。声明は「米国は現在感染者数が世界最多だ。世界で移動が制限され、各地で厳格な隔離政策が実施される中、不法移民を国外に追い払い続ける米側の行為は全世界を危険にさらすだろう」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年5月15日