長江・武漢区間に「定住」するスナメリ

人民網日本語版 2023年08月16日16:33

今年8月14日、スナメリが何度も出没した長江・武漢市新州区双柳区間の水域(ドローンによる撮影・胡冬冬)。

今年8月14日、スナメリが何度も出没した長江・武漢市新州区双柳区間の水域(ドローンによる撮影・胡冬冬)。

湖北省武漢市新州区内を流れる長江を今月14日午後に取材し、スナメリ3頭が戯れる姿を撮影することに成功したほか、3時間のうちに6頭から8頭ほどのスナメリを確認することができた。そのうち1組は親子のようだった。複数回にわたり取材を行った結果、10頭から15頭ほどのスナメリが同区間に2年以上「定住」していることを確認できた。武漢晩報が報じた。

新州区の環境保護ボランティア協会の徐建利会長は、「2021年11月29日に、仲間と一緒に長江をパトロールしている時に、川から頭を出しているスナメリを偶然見かけた」ことをはっきりと覚えているといい、「みんなとても興奮した」と話す。

戯れるスナメリ2頭。

戯れるスナメリ2頭。

その後も、ボランティアたちは不定期で観察を行い、スナメリの撮影を行うようになった。当初は2、3頭のスナメリを時々目にする程度だったが、その後8頭から10頭ほどにまで次第に増え、見かける頻度も数日おきから現在では毎日目にすることができるほど増えたという。

これまで3回にわたり長江スナメリの調査に参加した中国科学院水生生物研究所の郝玉江副研究員は、「直近の2022年的の調査では、スナメリ1249頭を確認した。5年前の1012頭から23%増で、クジラ類としては、個体数がV字回復した、世界的に貴重なケースとなっている」と説明する。

長江の生態ピラミッドの頂点に位置するフラッグシップ種であるスナメリが、武漢市内の水域に「定住」しているということは、その水界生態系が、根本的に改善していることを意味しており、長江がますます美しくなっていることを意味している。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年8月16日

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