赤ちゃんスナメリの体に現れた白い大きな斑点(撮影・楊河)。
さらに大きくなった赤ちゃんスナメリ(写真下)の白い斑点(撮影・楊河)。
脱皮が始まった赤ちゃんスナメリ(写真左、撮影・楊河)。
脱皮したあと、つやのあるきれいな皮膚になったスナメリの赤ちゃん(撮影・楊河)。
「撮影に成功した。子供のスナメリも脱皮する!」と興奮気味に話すのは、湖北省宜昌市のスナメリ保護ボランティアの楊河さんで、今年生まれたばかりのスナメリの赤ちゃん「609」の脱皮の全過程の撮影に成功した。
楊さんによると、「今年上半期、長江の宜昌区間でスナメリの赤ちゃんが2頭生まれた。そのうち、今月9日ごろに生まれた1頭はスナメリボランティアチームに『609』と命名された。この赤ちゃんスナメリはとてもかわいく、すばしっこい」という。
楊さんはこの半月、ずっと赤ちゃんスナメリの様子をカメラで記録してきた。生まれて約8日目を迎えた今月17日には、「609」の体に大きな白い斑点ができているのを発見した。そして、その後数日間、その斑点は増える一方で、「そばかすのあるスナメリ」になっていったという。しかし、生まれて半月ほどたった今月23日には、「609」の体の白い斑点が全てなくなり、つやのあるきれいな皮膚になっていた。
中国科学院水生生物研究所の副研究員・郝玉江博士によると、長江スナメリが生後脱皮するというのは正常な生理現象だという。
スナメリは通常、生まれて2週間目に脱皮が始まる。まず、一部が白くなり、その部分が大きくなって破れ、「白い花」のような状態になる。そして、脱皮が終わるまで白い斑点がどんどん増えていく。その過程は3日から5日ほどで、1週間ぐらいかかることもある。
脱皮する皮膚の色は黒みを帯びており、厚さは一番厚いところで2―3ミリ、薄いところで1ミリほど。脱皮が終わると、より滑らかな皮膚となる。
郝博士によると、長江の湖北区間の自然水域でスナメリの脱皮の全過程をカメラに収めたのは、楊さんが初めてという。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年6月27日