8月15日は中国で1回目の「全国生態の日」
8月15日は、中国で1回目となる「全国生態の日」だ。
新時代の10年、中国の生態文明建設は世界的に注目を集める成果を挙げた。例えば、中国は生態系保護のためのレッドライン制度を世界に先駆けて制定して実施し、世界最大の国家公園体系構築を推し進めてきた。ここ10年の間に、世界で増加した森林面積のうち4分の1が中国となっている。また、中国の水力発電や風力発電、太陽光発電、建設中の原子力発電施設の規模は全て世界最大だ。
生態環境の改善については人々が日々の暮らしの中で感じることができるほど回復している。人々は空がより青くなり、緑がより増え、水がよりきれいになっていると実感している。2013年から2022年の間に、中国の国内総生産(GDP)が倍増したにもかかわらず、微小粒子状物質PM2.5の平均濃度は57%低下し、深刻な大気汚染の日数は93%減少し、世界において大気の質の改善ペースが最も速い国となった。
のどかな景色広がる村が人気観光地に
浙江省安吉県の山間部には、その面積がわずか4.86平方キロメートルながら、2022年度に同地を訪れた観光客が延べ約70万人に達するほど人気観光地となっている小さな村「余村」がある。
余村には広大な竹林、茶畑、色とりどりの花が咲く花畑などの美しい景色が広がり、国連世界観光機関 (UNWTO) の第一陣の「ベスト・ツーリズム・ビレッジ(BTV)」に選出された。余村は「豊かな自然は金銀同様の価値がある」という中国の理念の発祥地でもある。
1970年代、余村では、山を破砕し石材が採掘されていたほか、セメント工場もあり、急速に発展した。ただ、その一方で、環境汚染もどんどん深刻になっていた。そのため、余村の人々は、鉱山やセメント工場を閉鎖し、グリーンな発展という新たなスタイルを模索することを決意した。土地を再開墾して緑を取り戻し、ダムの管理を強化し、村の美しい景観を復活させるなどの対策が功を奏して、山には木々が茂り、川にはきれいな水が流れる「美しい農村」へと生まれ変わった。
緑いっぱいの公園に生まれ変わった余村の鉱山跡地。
江西省婺源県は、春になると一面に菜の花畑が広がるだけでなく、その森林率は82.6%に達し、美しい生態環境を誇る「天然酸素バー」だ。
婺源県賦春鎮の鴛鴦湖はアジア最大の野生のオシドリの生息地で、毎年2000ペア以上のオシドリが越冬のために飛来し、「世界の奇観」と称されている。
婺源県の有機緑茶の欧州連合(EU)市場シェア率は50%以上に達しており、中国において名実ともに「茶葉輸出ナンバー1の県」となっている。
エメラルドグリーンの海が自慢の海南省万寧市には、中国各地から観光客が押し寄せている。今年第1四半期(1-3月)、同市を訪問した観光客は延べ122万人、観光収入は20億元(1元は約20円)に達した。
近年、生態系保全・回復が推し進められ続け、海水の水質は大幅に改善し、万寧市のスジアラやブリ産業は急速に発展した。ブリの輸出規模は中国の70%を占めるようになっている。
2021年、ジャイアントパンダ国家公園が正式に発足し、四川省雅安市宝興県の80%が同公園に組み込まれた。
国家生態文明建設モデル県に指定されている宝興県は「世界の動植物のジーンバンク」とも称され、ジャイアントパンダのほか、キンシコウ、ターキン、ハンカチノキといった80種類以上の貴重な動植物が生息、生育している。
貴州省赤水市は、豊富な竹林資源や独特な丹霞地形を誇り、赤水国家級景勝地や竹海国家森林公園を代表とする人気観光地がある。
赤水市は中国の10大「竹の里」の一つで、その竹産業の生産高は2022年、74億6000万元に達した。木材に取って代わる竹材の開発と利用は毎年、60万立方メートル以上に達しており、毎年約4000ヘクタールの森林が保護されていることになる。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年8月15日
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