活字を「活かす」ことで伝統的な印刷技術を伝承 香港特区

人民網日本語版 2023年08月25日14:27
活字を「活かす」ことで伝統的な印刷技術を伝承 香港特区
昇洪印刷工場のオーナーの梁国洪さん(撮影・陳永諾)。

時代の変遷や技術の進歩に伴い、印刷技術も手動から自動にシフトし、かつては盛んだった活版印刷も今では「香港無形文化遺産リスト」に登録されている。中国新聞網が報じた。

香港特区九龍湾にある古びた昇洪印刷工場のオーナーである梁国洪さんは、「自由に組み合わせることができるのが活版印刷の魅力。時には工場に用意されていないような珍しい漢字が必要な場合もあるが、そんな時にはその漢字を部首とつくりに分けて、組み合わせることで作り上げることができる」と説明しながら、部首の「木へん」とつくりの「宣」を組み合わせて「楦」という字を作って見せてくれた。

活版印刷のプロセスと出来上がった印刷物はいずれも、「人」との密接なつながりと切り離すことができず、その芸術には常に不完全さがつきまとう。梁さんが手にした厚紙には、遠目にはカラフルな蝶に見えるものの、近くで見ると、形や大きさが異なる活字を使うことで描かれていた。このように梁さんは活字を使って絵を描くなど、活字を「活かした」方法で伝統的な印刷技術を伝承しようとしている。(編集KM)

「人民網日本語版」2023年8月25日

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