豊作を迎える吉林省最大の塩・アルカリ土壌

人民網日本語版 2023年10月23日13:13

吉林省白城市大安市竜海灌漑エリア栽培対策プロジェクト現場の塩・アルカリ土壌実験田で19日、非常ににぎやかだった。作業員がスマート化農機を操縦し作業を行い、重みのあるもみが農機からトラクターに入り、一粒も残さず倉庫に収められるようになっている。科技日報が伝えた。

大安市竜海灌漑エリアプロジェクトの収穫現場

大安市竜海灌漑エリアプロジェクトの収穫現場

同灌漑エリアは中国中化控股有限責任公司(中国中化)塩・アルカリ土壌修復対策プロジェクトの一つだ。ここは一年前は白斑状の塩・アルカリ土壌で、土壌の平均pH値は9.31、最高値は10.45と、一般的な植物が生存できる正常な範囲を大きく上回っていた。中国中化傘下の中化環境控股有限公司(中化環境)の曲風臣総経理は取材に、「当社は吉林農業大学や吉林省農業科学院などの科学研究チームと協力し、東北地域の塩・アルカリ土壌形成の原因と特徴について深く研究した。塩・アルカリ土壌の重要問題構造へのアルカリ土壌修復技術を形成し、現地で総合対策体制及び一体化ソリューションを確立した。これらの技術の組み合わせには、プロジェクト措置、土壌改良、農業技術措置の3つの部分が含まれ、体系的な方法により塩・アルカリ土壌の修復対策を行う」と述べた。

同灌漑エリアで、中化環境は独自の塩・アルカリ土壌改良材料・技術に基づき、ソーダ質土壌水田の栽培対策を行い、耕作地にする時間を短縮した。同時に中化環境は塩・アルカリ耐性稲品種を選び、未開発の塩・アルカリ土壌で栽培対策を行い、微生物肥料などの地力強化材料を用い稲の生産量を増やすようにした。

大安市竜海灌漑エリアプロジェクトの用水路流量モニタリング装置

大安市竜海灌漑エリアプロジェクトの用水路流量モニタリング装置

塩・アルカリ土壌を食糧倉庫に変えようとすれば、土壌の改良と修復だけでははるかに不十分で、農地の灌漑プロジェクトも同じく重要だ。同灌漑エリアの農地では、ソーラーパネルによって電力が供給される用水路流量モニタリング装置がひときわ目立っている。これはプロジェクトチームが、水に溶けやすく乾くとひび割れしやすいというソーダ質土壌の特徴に基づき設置したスマート化稲灌漑システムだ。曲氏は取材に、「この装置にはpH値、圧力式水位、水温などの複数のセンサーが搭載されており、10分ごとにデータをサーバーにアップするようになっている。データのモニタリングにより、正確な灌漑ができる」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年10月23日

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