旅客機のキャビンの重量を8%軽くする中国国産シート

人民網日本語版 2023年11月23日11:33

旅客機用シートは乗客の安全や快適度に直接関わる。そのため、非常に高い技術基準と要求を基に設計や開発、検査、生産が進められ、極めて厳密で複雑な過程となる。湖北省襄陽市にある旅客機用シートを生産する「専精特新(専門化・精密化・特徴化・新規性)」企業は、そのキーテクノロジーの分野で世界最先端水準に達している。

「航宇嘉泰」が生産する旅客機用シートには、ビジネスクラス用の快適シートやクラッシュワージネス、乗員の損傷評価、防護技術などの面で、世界一流のハイテクが駆使されており、シートの防護能力が高まり、事故発生時にいち早く脱出できるよう工夫されている。また、チタン合金やマグナリウム、炭素繊維といった先進複合材料が多く使われているため、キャビンの重量は8%も軽くなり、旅客機1機当たり、年間約20万元(1元は約20.8円)分の燃料節約につながる。

今年6月にドイツ・ハンブルグで開催された世界最大級の航空機内装の総合展示会「Aircraft Interiors Expo 2023」において、中国製のJT1122Eシリーズ・長距離旅客機エコノミークラス用シートが世界で初めて公開された。これは「航宇嘉泰」がワイドボディ機市場に本格的に参入したこと意味しており、世界の航空業界からも高く評価された。

同社は現在、ボーイングやエアバスと提携しているほか、国産大型旅客機「C919」を含む中国国産航空機に旅客シートを大量に提供する唯一のサプライヤーとなっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年11月23日

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