「造船大国」から「世界造船強国」へと成長する中国
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中国初の国産大型クルーズ船「愛達・魔都(ADORA MAGIC CITY)」の全ての設備の取り付けが終了し、12月10日に正式に運航会社へ引き渡された。そして2024年1月1日から、正式な商業運営が始まることになっている。これで中国は、設計と建造の難度が極めて高く、世界の造船業界では「3粒の真珠」と呼ばれている大型LNG(液化天然ガス)運搬船、航空母艦、大型クルーズ船の全てを建造する能力を備えたことになった。
8年に及ぶ研究開発と難関攻略や、5年かけた設計と建造を経た中国初の国産大型クルーズ船が今年11月4日、上海において「愛達・魔都号」と命名され、引き渡された。その後、船内の芸術品や宿泊施設の器具・備品、医療設備などの取り付けと機能検証が始まった。そして、12月10日には船員約1300人が乗船して持ち場につき、正式に運航会社へ引き渡された。計画では来年1月1日から商業運営が始まる。
「愛達・魔都号」は、現時点で、136システム、約2万セットの設備が搭載された世界で最も複雑な単体の電気機械製品でもあり、ケーブルの長さは計4300キロ、部品の数は中国の国産大型旅客機「C919」の5倍、高速列車「復興号」の13倍の数に当たる2500万個に達する。大型クルーズ船は造船技術だけでなく、管理モデルや関連産業のレベルも試されるため、その国の設備建造能力と総合テクノロジーレベルをダイレクトに反映することになる。
中国はすでに、「3粒の真珠」と呼ばれている大型LNG運搬船、航空母艦、大型クルーズ船の全てを建造する能力を備えたことになる。中国船舶工業業界協会の統計によると、今年1-10月期、中国の造船建造量と新造船受注量、新造船手持工事量の世界シェアは、それぞれ49.7%と67%、54.4%で、造船の分野の3大指標全てで世界トップとなっている。 中国の造船生産量も世界の上位に立っており、世界シェアの40%以上を占め、業界の売上高は合わせて5000億元(1元は約20.3円)となっているほか、建造される船のタイプも、市場の全てのタイプをカバーするようになっており、中国は今、「造船大国」から、「世界造船強国」へと成長している。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年12月13日
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