EVへのトランスフォーメーションが加速する日本
現在、日本は世界規模で電気自動車(EV)産業への投資を大幅に拡大しているところで、EVのトランスフォーメンションが加速する段階に入っている。複雑な競争局面とグリーントランスフォーメンション(GX)の流れに直面して、日本はEV産業の発展に積極的な態度を取るようになり、新技術の研究開発に全力を挙げており、引き続き中高級市場に狙いを定める計画だ。
中国現代国際関係研究院世界経済研究所の陳鳳英・元所長(研究員)は、「日本がEVを巡る海外投資を拡大しているのは主に市場競争を考えてのことだ。グローバルEV市場が加速的に成長する状況の中、日本もこのチャンスをつかまえており、競争の中で優位性ある地位を獲得しようとしている」と述べた。
陳氏は、「『米国インフレ抑制法(IRA)』は優遇税制、補助金、融資などの形式で気候と新エネルギー分野のプロジェクトに約3690億ドル(1ドルは約145.8円)の資金を提供し、新エネルギー自動車の購入を奨励するとしており、グリーンエネルギーのグローバル・トランスフォーメーションの流れがはっきりと見て取れる。日本は自動車工業が発達しており、爆発的に成長する新エネ車市場を前にして行動するのは当然のことであり、これから業務の重心を新エネ車へ急速に傾けていくだろう」と述べた。
また陳氏は、「新エネ車産業は立体的な産業であり、その発展は人工知能(AI)、半導体など川上から川下に至る産業の技術が全面的に高度化したことを意味する。日本の自動車メーカーは外部の市場競争における厳しい状況に直面するだけでなく、自身のテクノロジーの進歩や産業高度化といったニーズもある」と述べた。
日本の自動車メーカーは新車種を競うように打ち出し、多様化した製品ラインが異なる市場ニーズに対応している。陳氏は「日本の自動車メーカーの企業戦略から出発すると、最終的な目標はやはり米・欧・中の高級市場ということになる」とした上で、「日本はこれまで小さくて小回りの利く車を売りにし、世界範囲でコストパフォーマンスの高さを誇ってきた。今後の新エネ車産業の発展でもこの位置づけを維持し続けるだろうと確信する。新エネ車は充電ポールをはじめとする関連設備で一定の要求を満たさなければならないため、日本のメーカーは将来的には先進国に重心を移す可能性が高い。たとえば、欧州の新エネ車市場には今、相対的に大きな発展の可能性がある」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年1月16日
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