英国のコンサルティング会社LMCオートモーティブと電気自動車(EV)関連データのサイトがまとめた大まかな統計によると、2022年には世界のバッテリー電気自動車(BEV)の販売台数が前年比68%増の780万台に達し、新車販売に占める割合が初めて10%に達した。米国の金融サービス企業S&Pグローバル傘下の自動車産業研究機関は、「世界の自動車電動化の流れはもはや押しとどめることはできない」との見方を示した。
中国と欧州は世界のEV販売の力強い成長を後押しする主要な原動力となっている。22年には、中国の新エネ車の生産台数は同96.9%増の705万8千台、販売台数は同93.4%増の688万7千台、市場シェアは25.6%に達し、生産・販売共に8年連続で世界一になった。そのうちバッテリー電気自動車(BEV)の販売台数は同81.6%増の536万5千台だった。22年の欧州のBEV販売台数は同29%増の158万台だった。自動車市場におけるBEVの浸透率は、ドイツが18%、英国が17%、フランスが14%となっている。欧州最大の自動車市場であるドイツでは、22年のEV生産台数が新車生産台数に占める割合が25%に達し、自動車の新規登録のうち30%以上がEVだった。
ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)の予測では、23年に世界の新エネ乗用車販売台数は1360万台に達し、そのうち約75%がBEVになる。年内には、世界のEV保有台数は4千万台に達し、世界の自動車保有台数全体の約3%を占めるようになり、20年の1%より大幅に増加するという。
国際エネルギー機関(IEA)の予測では、30年にはEVの販売台数が世界の自動車総販売台数の20%以上を占めるようになり、複数の市場で充電設備に対する需要が大幅に増加する。現時点では充電インフラ建設がまだ相対的に遅れている国が多く、早急に整備する必要がある。30年にはEVの充電に必要な電力量が総電力需要の4%に達し、電力の供給も試練に直面することになるという。
IEAは、「各国は引き続き政策による支援に力を入れ、大型EVの発展を加速させ、新興国と発展途上国の自動車電動化の歩みを加速させ、EVのインフラおよびスマートグリッドの建設を拡大し、安全・安定的で持続可能なEVサプライチェーンを構築するべきだ」と提案した。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年3月1日