中国へ5000万UAEディルハム送金 UAEが初のデジタル通貨によるクロスボーダー決済

人民網日本語版 2024年02月02日10:23

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アラブ首長国連邦(UAE)の中央銀行が初めてデジタル通貨「デジタルUAEディルハム」によって中国に5000万UAEディルハム(1UAEディルハムは約40.0円、約20億円)を支払った。

UAEのマンスール副大統領兼中央銀行総裁は1月29日、UAE中央銀行創立50周年記念式典で、多国間中央銀行デジタル通貨ブリッジ(Multi-CBDC Bridge、以下「通貨ブリッジ」)を通じてこの決済を行った。

通貨ブリッジはブロックチェーン技術に基づき構築されたクロスボーダー決済プラットフォームであり、すべての参加者が同期されたリアルタイム更新の帳簿を使用。中国人民銀行(中央銀行)は2021年2月、香港金融管理局、タイ中央銀行、UAE中央銀行と共同で多国間中央銀行デジタル通貨ブリッジプロジェクトを発起し、主に中央銀行デジタル通貨のクロスボーダー決済における応用を模索してきた。

新華社によると、中国人民銀行デジタル通貨研究所の穆長春所長は2023年11月29日の中国(深セン)金融科学技術会議で、通貨ブリッジと現行のクロスボーダー決済システムの最大の相違点として、現行のクロスボーダー決済システムが1行または複数の銀行を経由する必要があり、支払い経路が長く、費用が高いのに対し、通貨ブリッジでは商業銀行が法令を守りつつ取引効率を大幅に向上させ、クロスボーダー決済コストを削減できる点を挙げ、通貨ブリッジの実際の取引経験によれば、取引コストを少なくとも50%削減できるとした。

近年、中国はUAEとの金融協力を深めている。2023年11月、双方は「中国人民銀行とアラブ首長国連邦中央銀行の人民元/ディルハム二国間通貨スワップ協定」と「中央銀行のデジタル通貨協力強化に関する覚書』に調印した。(編集NA)

「人民網日本語版」2024年2月2日

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