デジタル通貨はすでに通貨当局の視野に入っている。20日に開催された中国人民銀行(中央銀行)のデジタル通貨シンポジウムでは、人民銀のデジタル通貨発行の戦略的目標が一層明らかにされ、できるだけ早く人民銀発行のデジタル通貨をうち出すべきことが提起された。新華社が伝えた。
同シンポでは、デジタル通貨の発展が中央銀行の通貨発行および通貨政策に新たなチャンスと課題をもたらしたことが指摘された。また人民銀が2014年にデジタル通貨の専門的な研究チームを立ち上げ、レベルの高い研究を展開し、一定の成果を上げたことが明らかにされた。
また同シンポでは次の点が指摘された。中国の現在のような経済の新常態(ニューノーマル)の下で、デジタル通貨を発行すれば従来の紙幣の発行・流通にかかる膨大なコストを引き下げることができ、経済取引活動の利便性と透明性が高まり、マネーロンダリングや脱税といった違法な犯罪行為を減少させ、人民銀のマネーサプライおよび通貨の流通に対する統制力を高め、経済・社会の発展をよりよく支援し、金融包摂の全面的実現に助力することになる。将来的にみて、デジタル通貨の発行・流通システムを構築することは、中国が新しい金融インフラを整備し、決済システムをより充実させ、決済・清算の効率を引き上げ、経済の質向上、効率向上、バージョンアップを推進する上でプラスになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年1月22日