人民銀デジタル通貨研究所とアントグループが技術協力

人民網日本語版 2021年04月26日16:08

25日に行なわれたデジタル中国建設サミットで明らかにされたところによると、中国人民銀行(中央銀行)デジタル通貨研究所はこのほどアントグループとの間で技術戦略協力合意に調印した。双方は今後、アント集団が独自開発した分散データベース「OceanBase」とモバイルプラットフォーム「mPaaS」を土台として、デジタル人民元の技術プラットフォーム建設を共同で推進するという。「北京日報」アプリが伝えた。

これからアントは人民銀のデジタル人民元の研究開発と技術プラットフォームの建設業務に積極的に対応し、これを支援し、同研究所とともに技術分野で踏み込んだ交流と協力を持続的に突き固めて、デジタル化を方向とした高度化における新技術の実用化を共同で推進し、実体経済に寄与する。

最近、デジタル人民元のテスト事業が広く外界の注目を集めている。4月12日、人民銀のマクロプルデンシャル管理局の李斌局長が、「全国規模でのデジタル人民元テスト都市を秩序よく『10プラス1』へと拡大しており、これには深セン、蘇州、上海、北京冬季五輪・パラリンピックの会場が含まれる」と明かした。18日には、人民銀の李波副総裁が、「これからデジタル化した人民元のインフラをめぐる生態システムをさらに構築し、これにはその技術生態システムが含まれる。同時に、システムの安全性と信頼性をさらに向上させる」と述べた。

2014年という早い時期に、人民銀はデジタル通貨技術の技術的展開をスタートしている。同年には専門のチームを立ち上げ、デジタル通貨の発行枠組み、キーテクノロジー、発行流通環境、関連する国際的経験などの課題について専門的な研究をスタートした。

一方で、19年には、同研究所がアントの「OceanBase」と「mPaaS」を段階的に導入して、デジタル人民元の技術建設を推進した。

「OceanBase」はアントグループが100%独自開発した世界初の金融コア業務への応用が可能な分散型関係データベースで、データベースの基準の性能評価(TPC-C)でこれまでに世界一を2回獲得している。

公表された情報によると、アントは数年前からデジタル人民元の研究開発テスト事業に参加している。人民銀は17年末に一部の商業機関を組織してデジタル人民元システムの研究開発を共同で展開し始め、アントもそのうちの1つだった。それから数年間、アントはデジタル人民元の研究開発テスト事業に積極的に参加するとともに、人民銀の計画に基づいて、深セン、蘇州、雄安新区、成都、将来の冬季五輪・パラリンピック会場における内部閉鎖型テスト測定業務の準備を進めてきた。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年4月26日

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