中国で人口が最も多い広東省、毎日の「現在人口」は1.5億人 人口大省のメリットは?
今月18日に開催された「広東省質の高い発展大会」で、同省の「常住人口」は1億2700万人で、毎日の「現在人口」は約1億5000万人であることが明らかにされた。
「常住人口」とは、調査の地域に半年以上住んでいる住人の人口のことで、人口規模や都市の発展状況が反映されている。一方、「現在人口」は、短期出張者や旅行者、親族・知人訪問者などの人口を含み、地域経済のアクティブ度を測る要素となる。
広東省は、「常住人口」と「現在人口」の両方で文句なしの中国トップとなっている。
2007年に初めて河南省を抜いてトップに立った広東省は、17年連続で中国一の人口大省の座をキープしている。
世界的に見ると、広東省の域内総生産(GRP)はロシアや韓国の国内総生産(GDP)を上回り、総人口は日本を上回って、世界11位となった。一つの省の経済力は多くの大国の水準を上回り、大国の省域経済の中でも最も卓越したモデルケースとなっている。
「人気」が活気と富をもたらす
広東省の人口が増加の一途をたどっている。「広東省質の高い発展大会」では、高い人気を誇る広東には、あふれる活気と多くの富がもたらされていると指摘された。
第7回全国国勢調査の統計によると、広東省の省外からの流入人口は約3000万人で、全国で断然トップとなっている。
地域の人口の流動性が活発であるかは、その地域の経済発展水準や経済産業構造、人口関連の政策と密接な関係がある。
広東省政府参事室の特約研究員の董玉整氏は、「広東省は改革開放の最前線地帯に位置し、多くの戦略的配置や重大な政策・方策の波に乗って、勇敢に時代の先頭に立ち、内陸地域や周辺地域、ひいては世界の人々がそこに集まるようになっている。そのため、広東省は長期にわたって『人口ボーナス』、『人材ボーナス』、『イノベーションボーナス』を享受することができている」と分析する。
人口だけでなく出生数も中国一の広東省
「中国統計年鑑2023」によると、広東省の2022年の出生数は105万2000人と、江蘇省と浙江省、上海市の総和を超え、5年連続で「出生数中国一」となっただけでなく、40年連続で出生数100万人以上もキープした。
通常、経済が発展し、生活が豊かで、都市化が進み、社会が開放的で、住民の考えが進歩的であるほど、出生意欲は低くなる。まさに先進国はそのような状態で、中国の西部や沿海地域の出生率を見てもそのような傾向を示している。
しかし、広東省は唯一の例外となっている。
広東省は、広府地区であっても、潮汕地区であっても、出生率が往々にして全国水準を上回っている。各大都市の中でも、出生率が最も高いのは深センで、汕頭市の出生率も一般的な地級市(省と県の中間にある行政単位)の中では上位に入っている。
広東省の外来人口は、若者がメインで、人口総数を引き上げ続けている。そして、それは広東省が独特の人口構造をキープする要因ともなっている。
「広東統計年鑑2023」によると、広東省の60歳以上の高齢者人口の割合は13.45%にとどまっているのに対して、中国全土のその割合は20%に追いつき、江蘇省・浙江省・上海市の多くの地域は20%を超えている。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年2月22日
注目フォトニュース
関連記事
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn