市場を賑わす「新春のキメ服」 今年の流行は馬面裙から
(画像著作権は東方ICが所有のため転載禁止)
今年の春節(旧正月、今年は2月10日)には、「新春のキメ服」とされる漢服の一つである馬面裙(プリーツスカートタイプの中国伝統衣装)が大人気になった。ECプラットフォームでは馬面裙の検索件数が急増し、春節関連の公演でも馬面裙を見かけるようになった。
漢服には多くのスタイルがあるのに、なぜ馬面裙だけが「大バズり」したのか。
中国服飾品復元チーム美術担当者の胡暁さんは、「馬面裙とは通常は正面の布が城壁の張り出し構造の『馬面』のようになっていて、その両側がプリーツになった巻スカートを指す。市場で流行中の馬面裙は技法的に古代のものとは違いがあるが、伝統衣装の現代における進化と継承ととらえることができる。馬面裙は宋・元の時代に原型が登場し、明・清の時代に流行のピークを迎え、近代・現代になっても流行し続けている。そして、そのスタイルや構造は登場した時期にほぼ完成しており、裁断、グレーディング、装飾の手法が異なる時代の流行に合わせて変化するだけだ」と説明した。
つまり、馬面裙は伝承性が強いと同時に、ファッション性も高いということだ。これが馬面裙が現代のファッションアイテムになり得た文化的要因かもしれない。ただ胡氏は、「馬面裙が『バズった』のは天の時・地の利・人の和を得たからであり、これは他の漢服アイテムには真似のできないことだ」との見方も示す。
(画像著作権は東方ICが所有のため転載禁止)
複数のECプラットフォームのビッグデータを見ると、今年1月以降、漢服の検索件数が爆発的に増加しており、中でも馬面裙は漢服関連商品で検索件数の最も多いアイテムで、人気商品の中には売上高が100万元(1元は約20.9円)を超えるものもある。
山東省渮沢市曹県は中国の漢服生産・販売拠点の一つで、年間の漢服売上高は70億元を超える。今年は馬面裙が最も人気があり、馬面裙を中心とした「辰年のキメ服」の売上高はすでに3億元を超えた。馬面裙をより身近なものにするにはどうしたらいいか、どんなモチーフを加えるか、デザインはどんなスタイルにするか。デザイナーたちは知恵を絞り、デザインと開発でより大きなブレークスルーを達成しようとしている。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年2月26日
注目フォトニュース
関連記事
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn