体細胞クローンチベットヒツジ、青海省で誕生

2匹の体細胞クローン欧拉型チベットヒツジが25日、青海省で誕生した。青海省でクローンに成功した最初の動物となった。新華社が伝えた。

代理出産ヒツジと体細胞クローンヒツジの赤ちゃん（右）。画像提供は取材先

チベットヒツジは中国3大原始メンヨウ品種の一つで、極寒で酸素が薄い自然環境に高い適応性を持ち、主に青蔵高原（チベット高原）に分布している。チベットヒツジの繁殖は、青蔵高原の数多くの農家・遊牧民の主な収入源だ。青海省はチベットヒツジの主産地だが、優秀種羊の利用率が低く、チベットヒツジの品質の退化が深刻で、従来的な育種には時間がかかるといった難題が存在する。

西寧市動物疾病予防管理センターは2018年に西北農林科技大学の蘇建民教授のチームと協力し、ヤク・チベットヒツジ胚プロジェクト応用技術研究を実施した。

耳細胞を提供したトップレベルの種羊。画像提供は取材先

今回の体細胞クローン研究は、青海省黄南蔵（チベット）族自治州河南蒙古（モンゴル）族自治県の3匹の優良欧拉型良種オスヒツジと1匹のメスヒツジをドナーとして選択。中には体重200kg以上の、何度も種羊コンテストで受賞したトップレベルの欧拉型ヒツジが含まれた。

蘇教授は、「トップレベルのチベットヒツジの急速な繁殖拡大は、優良種羊の利用効率とチベットヒツジ産業の生産水準を向上させる重要技術の一つだ。出生後のクローンヒツジが高原環境により良く適応できるようサポートするため、今回の研究活動のすべてが青海省現地で行われた」と説明した。（編集YF）

「人民網日本語版」2024年2月27日