中国経済の「新たな原動力」はどこが新しいのか?
3月25日に開催された中国発展ハイレベルフォーラム2024年年次総会の「世界経済成長の趨勢シンポジウム」で、複数の経済学者が中国経済について「新たな原動力」というキーワードに繰り返し言及した。「新たな原動力」はどこが「新」なのだろうか?
中国国際経済交流センターの楊偉民副理事長は、中国経済成長の新たな原動力は住民消費の持続的拡大によって生まれるとの見方を示す。
一方、国務院発展研究センターの王一鳴副センター長は、「現在、新たな産業、新たなモデル、新たな業態が成長を加速しており、中国では持続的な安定成長という基調が継続するだろう。これと同時に、各種要素の集中にも変化が生じている。人的資源の面では、中国は依然として科学技術人材や研究開発者の規模で世界首位にあり、人口ボーナスから『人材ボーナス』への転換が進んでいる。資本要素の面では、これまでは不足していたが、現在は相対的に充足しており、中国の年間の資本形成額は世界全体の30%近くを占め、経済成長のために十分な要素を提供することができる」との見方を示した。
王副センター長によると、グローバルな生産ネットワークにおいても、中国はその役割を徐々に高めている。国連の物品貿易統計を見ると、中国は現在、中間製品貿易で世界全体の15%以上を占め、世界首位に立っている。さらに、製造業分野の中間製品貿易では世界全体の20%にも達し、グローバルなサプライチェーンの重要な主軸となりつつある。王副センター長は「中国のグローバルな役回りは変化しつつあるが、その役割が取って代わられることはない。中国の優位性は、過去の低コスト労働力による優位性から総合的な生産コストの優位性へと移行しつつある。中国という大規模市場は、ビジネスモデルの刷新にとっても、より豊かなシナリオと市場環境を提供する。この意味において、『中国の次』もまた中国になると言えるだろう」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年3月26日
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