中国の新世代科学観測砕氷船「極地」号が引き渡し

人民網日本語版 2024年06月25日14:38

中国が独自に設計・建造した新世代科学観測砕氷船「極地」号が24日、広州市南沙区で正式に命名・引き渡しされた。今年下半期より科学観測任務を開始する。中央テレビニュースが伝えた。

極地号は自然資源部(省)北海局に所属。中国船舶広船国際が独自に設計・建造した、中国の新世代科学観測砕氷船となる。全長は89.95メートル、型幅は17.8メートル、設計上の航行速度は15カイリ毎時で、あらゆる海域を航行できる。総トン数は4600トン、航続距離は1万4000カイリで、1回の補給で全船の乗員60人の80日間の海上生活をサポートできる。

中国船舶広船国際副チーフエンジニアで、極地号チーフデザイナーの蔡睿眸氏は、「冬は黄海や渤海で砕氷しつつ航行でき、海氷エリアの海洋環境監視や海水測定、海氷エリアの救助が可能だ。夏は極地及び深海・遠海調査が可能だ」としている。

極地号はあらゆる海域を航行できるだけでなく、船首でその年に生成された厚さ0.8-1メートルの氷を破砕できる。船にはさらに独自に研究開発されたドローンや無人船、水中ロボットなどのハイエンド海洋調査設備を搭載。中国の海洋科学技術分野のイノベーション力を示している。また同船は全回転電気推進システムを採用し、海洋の水中音響環境への友好性を示した。情報によると、同船は引き渡しされた後に極地海洋・海氷・大気などの環境の総合調査・観測・研究任務をサポートする。また海洋環境総合観測及びサンプリング能力を備え、中国の海洋防災・減災能力の向上を後押ししていく。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年6月25日

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