中国のインバウンド市場絶好調で少数言語を話せるガイドが引っ張りだこに
中国国家移民管理局のデータによると、外国人が円滑に中国へ入国できるよう促すための政策が次々と打ち出されているのを背景に、今年上半期、中国全土の各出入国検査所から入国した外国人の数は前年同期比152.7%増の延べ1463万5000人に達した。中国を観光する外国人観光客が増加しているのを背景に、外国語を話せるガイドのニーズも急激に高まっている。特に英語以外の外国語を話せるガイドが引っ張りだことなっている。
上海の人気観光スポット・豫園では、スペイン語ガイドの呉穎路さんがアルゼンチンから来た6人家族の観光客を案内していた。中国とはちょうど地球の裏側に位置するアルゼンチンから来た観光客たちは、中国式庭園をじっくりと楽しんでいた。
インバウンド市場が回復を続けているのを背景に、スペイン語以外にも、多くの言語を話せるガイドがここ半年間、引っ張りだことなっており、他の業界に転職していたものの、再びガイド業界に戻って来る人も増えている。翻訳の仕事をしていた鄭玉燦さんもその一人で、上海で7年間フランス語ガイドをしていた経験を活かして、再びガイド業界に復帰したという。
外国語を話せる若いガイドの募集を強化する上海の旅行会社
ガイドの収入は、主にツアーの日給にグループの日数を掛けた金額となる。旅行会社と契約しているガイドの場合、基本給が設定されているものの、決して多くはない。また時には担当したツアー客からチップ収入を得ることもできる。
上海のある旅行会社の総経理助手を務める周恒永さんは、「当社の英語ガイドの日給は500元から700元(1元は約21.0円)。少数言語ガイドの場合は800元から1000元となる」としている。
多くの旅行会社が今、インバウンド市場の巨大なポテンシャルに目を付け、業務調整や人員配置を次々と強化している。上海のある旅行会社を例にすると、正規雇用のガイドが100人ほど所属しており、うち、外国語ガイドが約3分の1を占めている。外国語ガイドが不足している状況や新たな市場の変化に対応すべく、同社は現地のガイドサービスセンターと提携し、経験あるガイドに応援に来てもらい、人員の配置を行っているほか、一部の観光学科のある高等教育機関との意思疎通を強化し、スキルの高い若い外国語ガイドの募集や育成を行っているという。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年7月31日
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