探傷ロボット 地下鉄の安全を守る「鋼鉄の守護者」
1日当たり乗客数が1000万人近くの北京地下鉄は都市の安定的な運営を保証している。一方で、その日常的な検査とメンテナンスはかつて大掛かりな作業だった。科技日報が伝えた。
資料によると、列車が運転中にレールとの接触で生じた振動により、台車枠に肉眼では確認しにくい疲労亀裂が生じやすくなり、列車の安全で安定的な運行に影響を与える。かつては主に手作業で検査を行っていた。まず枠を分解してからメーカーに送り、戻ってくるまでおよそ15日間かかっていた。また手作業による検査では、枠の溶接継ぎ目のペイントリムーブを行ってから、磁性粉末により傷を探し、さらにペイントをやり直す必要があった。作業全体に時間と労力がかかった。
まもなく孫河駅に停車する北京地下鉄15号線の列車。(撮影・任超)
北京地鉄公司と協力先が共同開発した「移動式枠溶接継ぎ目検査ロボット」が間もなく「勤務」開始される。この探傷ロボットは現在、北京地下鉄房山線で調整を完了している。使用開始後には電車の点検修理期間が大幅に短縮され、生産性が高まる。
この探傷ロボットはマルチチャンネル渦電流検出、三次元視覚画像識別、スマートロボット制御連携などの技術を採用し、枠の溶接継ぎ目のペイントリムーブといった事前処理を必要とせず、自動で枠の溶接継ぎ目の表面及び表面近傍の欠陥検出を実現できる。
ロボットは「勤務」開始後、1日当たり3回の検査任務を遂行でき、6、7日のみで1本の列車枠の探傷作業を完了でき、メンテナンス期間を大幅に短縮し、経済効果と生産性を50%以上高めることができる。
点検修理担当者は探傷作業を行う前に、ロボットの走行経路、昇降高度、探傷ポイントの座標といったデータを事前にシステムに入力する。「ワンキー」で確認すると、ロボットが検査を開始する。
運営効率が高いだけでなく、このロボット「従業員」は非常に強い存在だ。一晩の充電で2日間の日中の作業をほぼ維持できる。高温や極寒の環境でも余計な「配慮」を必要としない。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年8月19日
注目フォトニュース
関連記事
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn