環境空気炭素観測高精度要求を満たす標準物質が中国で初の開発

人民網日本語版 2024年09月12日08:40

標準物質は化学や生物などの検査に不可欠な「物差し」と「分銅」の役割を果たし、国の重要計量戦略的資源となる。中国国家市場監督管理総局はこのほど、合成空気中の温室効果ガス(CO2及びメタンガス)の国家1級標準物質の開発を承認した。これは中国で初めて環境空気炭素観測高精度要求を満たす標準物質になり、中国の環境空気に含まれる温室効果ガス(CO2及びメタンガス)の濃度の高精度かつ正確な測定に力強い支えを提供する。中国新聞網が伝えた。

CO2とメタンガスはいずれも人類活動によって生じる主な温室効果ガスだ。温室効果ガスのモニタリングは、温室効果ガスの濃度の変化の傾向を研究するための基礎となり、温室効果を評価する根拠と排出削減措置指定の基準となる。世界の大気中のCO2とメタンガスの年平均変化率はそれぞれわずか0.6%と0.4%のみとなっている。温室効果ガスの濃度のわずかな変化を精確に反映させるためには、高精度の標準物質を使い、長期間にわたるモニタリングにおいて、異なる時間と異なるエリアでのモニタリング結果が精確で、比較が可能でなければならない。

中国が初めて開発に成功した合成空気中の温室効果ガス(CO2及びメタンガス)標準物質の測定精度は、前者が0.05%(成人1人が30平方メートルの部屋で1度呼吸した際のCO2の濃度変化に相当)で、後者が0.1%。高精度炭素観測国家1級標準物質の開発成功は、温室効果ガス観測データの精確さと比較可能、及び国際的な同等性に対して技術の根拠を提供し、温室効果ガスモニタリング技術及び計器の国産化研究開発及び普及を力強く促すことになる。また、計量による「CO2排出量ピークアウトとカーボンニュートラル」を支える基礎的な作用を示した。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年9月12日

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