四川省の北西部の街で北京の医療専門家が公益診察を実施
10月27日、医療関係者は阿壩県賈洛鎮で公益診察活動を実施。写真は診察を受けるために列を作る人々(撮影・李雪峰)。
雪交じりの雨が降る四川省阿壩(アバ)蔵(チベット)族羌(チャン)族自治州阿壩県の気温は27日早朝、氷点下5度まで急降下した。しかし、県の行政中心地から車で約2時間の場所にある賈洛鎮合拉瑪村広場には、周辺の各村からやって来た大勢の農民や牧畜民で賑わっていた。中国新聞網が報じた。
同日、中国中医科学院西苑病院や北京市房山区良郷病院、北京市房山区第一病院といった医療機関から来た医療関係者が同広場で、公益診察活動を行っていた。
10月27日、医療関係者は阿壩県賈洛鎮で公益診察活動を実施(撮影・李雪峰)。
牧畜民の尼瑪さん(59)は、約100キロ離れた曼巴洛村からやって来て、無料診察が行われている場所に着いたのは正午ごろだった。医師による詳しい診察が行われ、薬が処方された後、尼瑪さんは半月分の薬を無料で受け取り、再検査が必要と説明を受けていた。
同活動は疾病を抱える村民たちに確実に情報が行きわたるように、テレビやラジオ、インターネット、携帯電話などを通して宣伝されほか、村の幹部の戸別訪問が行われた。
10月27日、医療関係者は阿壩県賈洛鎮で公益診察活動を実施(撮影・李雪峰)。
中国中医科学院西苑病院の宋坪副院長によると、今回は呼吸器科や心臓血管外科、皮膚科、耳鼻咽喉科、婦人科、整形外科など各科の臨床専門家11人を派遣し、現地でよくある疾患や希少疾患の患者に対し、的確な医療サービスを提供した。
専門家は、甘粛省と青海省と接し、四川省に属する阿壩蔵族羌族自治州を事前に調査して検討し、支援地域の対象として、環境が最も厳しく、外の地域に移動して、受診に必要な費用が最も高い紅原県、若爾盖(ゾルゲ)県、壤塘(ザムタン)県、阿壩県の4県に絞り、具体的なニーズに合わせて、今回の支援計画を制定した。
阿壩県の人口8万2000人のうち、95%は蔵族だ。近年、現地の衛生や健康といった社会事業は発展し続けているものの、地理的位置や自然環境、人材、技術などに制約があり、医療衛生サービス能力と、住民の医療ニーズに依然とし開きがあるため、今回の活動は疾患を抱える農民や牧畜民、末端の医療関係者の間で非常に歓迎された。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年10月28日
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