「シルバー族」が雲南避寒旅行を好むワケは? 予約件数は82%急増

人民網日本語版 2024年11月27日14:38

冬に入り、徐々に寒くなると、北方の寒冷地域に暮らす「シルバー族」の多くが、雲南省の温暖地域にやって来て、しばらく滞在して冬を越すという。彼らは目的地のどのような点を重視しているのだろうか?

冬の西双版納(シーサンパンナ)は緑が青々と生い茂り、気温は常に20度前後となっている。吉林省から来た李さんは2021年に初めて旅行で西双版納傣(タイ)族自治州を訪れ、それから毎年ここに来て冬を過ごし、翌年4月になると再び東北地域にある自宅に戻るのだという。

雲南省文化・観光庁のまとめた統計データによれば、23年だけで他省から観光・滞在で雲南省を訪れた人は200万人を超えた。そのうち大理白(ペー)族自治州に長期滞在した人は約20万人、西双版納に観光・滞在した人は約30万人で、主に四川省、重慶市、東北地域から来た人たちだった。

旅行プラットフォームのデータによると、10月下旬から年末にかけて、東北地域の高齢者が雲南で冬を越すタイプの旅行の予約件数が、前年同期比82%増加した。

越冬旅行ではキャンピングカーでの滞在を選ぶ人が少なくない。金沙江のほとりに位置する同省昭通市巧家県、楚雄彝(イ)族自治州永仁県などには、キャンピングカーが駐車できるキャンプ場があり、同様に高齢者に人気がある。吉林省から来た林松柏さん夫妻は、車を運転して南方を訪れ、永仁県のキャンプ場に寝泊まりしている。毎日の主なスケジュールは、体を動かす、食事を作る、日光浴をする、公園を散策する、などだ。

旅行プラットフォームのデータを見ると、この冬にはシルバー族の県エリア旅行の予約件数が、前年同期比20%近く増加した。雲南省の多くの県と県の行政中心地がこうした北方から南方に「渡り鳥」のように訪れる高齢者たちの間で新たな人気滞在先になっている。たとえば弥勒市は最近、高齢者による旅行予約件数が同162%増加した。

民泊経営者がそれぞれの特色を打ち出して滞在する高齢者層を呼び込むだけでなく、雲南省も滞在型旅行の業態をより豊富にするため、関連商品の開発に力を入れている。これまでに西双版納傣族自治州や徳宏傣族・景頗(チンポー)族自治州などの標高の低い避寒地エリア、騰衝市などの温泉資源を拠り所にしてリハビリや養生が可能な旅行・長期滞在エリアを形成している。(編集KS)

「人民網日本語版」2024年11月27日

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