第1回宇宙生存・開発利用国際会議、重慶で開催
第1回宇宙生存・開発利用国際会議が25日、重慶市沙坪壩区で開かれた。中国と海外の学者は宇宙生存技術イノベーション、地球外生態系構築、宇宙資源の平和的な開発・利用などのホットな話題に焦点を当て、深い議論を交わした。中国新聞網が伝えた。
近年、国際的な月探査の新たなブームが巻き起こっている。中国科学院院士で、月探査事業4期首席科学者の王赤氏は「国際月科学研究ステーションの全体的科学目標」報告を行った際に、月科学研究ステーションの将来の建設方向を具体的に示した。そして「国際月科学研究ステーションは複数の国が共同で月面及び月軌道で建設する、長期的に自動で飛行し、短期的に人が滞在し、拡張とメンテナンスが可能な総合的科学実験施設だ。宇宙科学は宇宙国際協力の主要な手段だ。月の地質学、月の天文学、地球・月環境、科学実験、資源利用の5つの面は、将来の国際月科学研究ステーション建設の科学研究のテーマだ」と述べた。
「宇宙から取得した電力を地球に送る」ことは将来的に、奇想天外な発想ではなくなる。中国工程院院士で、重慶大学教授の楊士中氏はチームを率い、「宇宙から電力を借りる」研究を行っている最中だ。楊氏は、「チームは宇宙太陽光発電所の技術検証を巡り、すでに全体計画の作成を完了している。また高圧・大出力電力技術、宇宙電力材料・部品、全体システム統合・検証などの方向で、さらなる技術の研究開発・試験を行う」と説明した。
中国工程院院士で、重慶大学学長の王樹新氏は、「深宇宙探査は世界の宇宙テクノロジー競争の最先端分野だ。中国の深宇宙探査は、月、火星から惑星、小惑星の探査へと、より遠くより深い新たな段階に進んでいる。宇宙生存技術を探求し、人類の生存空間を拡大する。当学は近年にわたり、宇宙技術イノベーションを持続的に推進し、複数の学術的成果を上げている。例えば大型で複雑な構造・機能を一体化したマグネシウム合金適合構造部品はすでに、宇宙貨物船『天舟8号』に採用されており、中国の有人宇宙ステーション応用・発展段階の第3回宇宙宅配ミッションをサポートしている。また、人類の月裏側での初となる生物試験を実現し、月の1枚目の葉の育成に成功した月探査機『嫦娥4号』ペイロードをサポートした」と述べた。
中国工程院院士の王礼恒氏は書面のあいさつで、「現在の深宇宙探査は新たな段階に入っている。地球外有人拠点の建設、宇宙資源の開発・利用は、人類が生存空間を切り開くための画期的な発展チャンスになり、科学、技術、工学の厳しい挑戦に直面する。出席した院士と専門家が大胆なイノベーションを続け、中国内外の協力を深め、基礎研究と応用研究の連携を強化し、より多くの宇宙分野の専門人材を育成し、宇宙技術の先端分野の発展を推進することを願う」と期待感を示した。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年11月27日
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