救援・復旧の第一線で活躍する若者たち 西蔵定日
1月13日、西蔵(チベット)自治区日喀則(シガツェ)市定日(ティンリ)県で、午後8時57分と58分にマグニチュード(M)4.9と5.0の余震が発生し、強い揺れを感じた。
これは、今月7日に定日県でM6.8の地震が発生して以降、最も強い余震だった。措果郷野江村の駐村第一書記を務める80後(1980年代生まれ)の扎西頓珠さんは、被災者を1軒1軒訪ねて、慰める言葉をかけ、詳しい状況把握に努めていた。
午後1時頃、長所郷嘎旦村の避難所では、冷たい風が吹き、骨身にしみる寒さとなった。
1月13日、倒壊した家屋のがれきを片付ける長所郷嘎旦村の呉堅加布・村書記(左)。撮影・翁奇羽
呉堅加布・村書記は、体中ほこりまみれになりながら、倒壊した家屋の解体や片付け作業を手伝ったり、物資を探したりして、今後の復旧作業の準備を進めていた。
7日に起きた地震で、呉堅加布・村書記の家も倒壊し、残念ながら姉が亡くなってしまったという。それでも、落ち込んで悲嘆にくれる暇はなく、常に救援・復旧活動の第一線に立ち続け、寝不足で目は真っ赤に充血し、大きな声を出すことが多いため喉も枯れていた。
呉堅加布・村書記は、「私は共産党員であり、村書記でもあるので、村民の精神的支えにならなければならない。ここにいる全ての共産党員、幹部がそう思っている」と話す。
呉堅加布・村書記はここ数日、各世帯の被災状況を調べ、支援物資を整理し、ゴミを処理するなど、てんてこ舞いになりながらも、事の大小を問わず、一つ一つ丁寧に処理している。
被災者に物資を配る90後(1990年代生まれ)の農村振興担当者・格桑卓瑪さん(左から2番目)。撮影・瓊達卓嘎
午前11時、長所郷雑村では、西蔵自治区出入境・国境総検査所に属する日喀則国境管理支隊の洛桑多吉さんと馬楽騁さんが、真剣な表情でパトロールを行っていた。
助けの手を差し伸べれば、被災者の不安を取り除くことができる。馬楽騁さんは、「定日県に向かう途中で、助けを求めるたくさんの村民に遭遇した。ある村民が、『羊50匹以上が生き埋めになってしまった』と言うので、潜在リスクを排除したうえで、みんなですぐに救出した」と語る。
火災予防に関する注意喚起をする00後(2000年以降生まれ)の洛桑多吉(立っている男性の左から2番目)と馬楽騁さん(立っている男性の1番右)。撮影・瓊達卓嘎
地震で家屋が倒壊し、家財が埋もれてしまったため、多くの村民が気をもんでいる。馬楽騁さんが「倒壊した家屋の下に埋もれている物を、むやみに探そうとすると危険。消防隊員が専用の道具を使って、秩序に基づいて作業する必要がある」と説明すると、村民の達瓦さんは「あなたたちがいてくれて安心した」と話していた。
「村民が私たちを頼りにしてくれている」と話す馬楽騁さんは、涙をこらえながら、「私たち共産党員は村民のために働くのが務め」と語った。
定日県や拉孜県など、被災地となった5県の各末端の党組織は、党員先鋒隊1150チーム立ち上げた。メンバーたちは救援・復旧活動の第一線で一致協力して活動している。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年1月15日
注目フォトニュース
関連記事
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn