米国の「TikTok難民」が中国のアプリ「小紅書」に殺到!

人民網日本語版 2025年01月16日15:11

中国のソーシャルコマースプラットフォーム「小紅書」にここ数日、「TikTok難民」と称する米国のネットユーザーが殺到している。アプリの「引っ越し」をした米国のネットユーザーたちは、「小紅書」で中国のネットユーザーに友好と、中国文化に対する熱い思いを伝えている。

「小紅書」は1月15日の時点で、米国を始めとした多数のApp Storeで最もダウンロードされたアプリの座をキープしている。14日、「小紅書」で「TikTok refugees(TikTok難民)」と入力して検索してみると、大量の動画がヒットし、その再生回数は合わせて2億2000万回に達し、関連の書き込みも約500万件に達していた。

米国のバイデン米大統領は2024年4月、「TikTok」を運営する中国のネット大手「字節跳動(バイトダンス)」に対し、「TikTok」の米国事業を270日以内に、非中国企業に売却するよう義務付け、さもなくば米国内でのサービス提供を2025年1月19日から禁止するとする法案に署名した。その期限が近づくにつれて、交流やシェアの「新天地」を探している米国のネットユーザーが「小紅書」に殺到している。

米国のライアン・マーティンさんは、「米国政府がTikTokを禁止しようとしているので、代わりになるアプリを探していた。私たちは『三体(Three-Body Problem)』や『黒神話:悟空(Black Myth: Wukong)』といった中国文化が大好き」と話す動画をアップしている。

こうした動きを受け、中国の多くのネットユーザーは「熱烈歓迎」や「思いっきり楽しんで!」といったメッセージや絵文字で、米国人ネットユーザーを大歓迎している。ライアンさんの動画には14万4000人が「いいね!」を押し、4万6000件のコメントが寄せられている。中国のネットユーザーの「人類は皆兄弟」や「中国のグルメを米国のネットユーザーに自慢してあげて」といった温かいコメントに、米国のネットユーザーは感動を覚えている。

ある米国のネットユーザーは、「友好的で理解ある中国のネットユーザーの皆さん、ありがとう。米国の音楽やダンス、ユーモア、かわいいペットをシェアするのを楽しみにしている」と書き込んでいる。米国の多くのネットユーザーは、自分の英語の動画に中国語の字幕を添え、「ここは中国のネットユーザーのスペース。彼らを尊重し、彼らの言葉を使うべき」と書き込んでいる。それに対して、中国のネットユーザーは「『小紅書』を開いたら急に外国人だらけになっていてびっくりした」との声を寄せているものの、そのような状況にすぐに慣れ、「米国のネットユーザーが『小紅書』を続けることを歓迎する。間もなく到来する中国の春節(旧正月、今年は1月29日)を一緒に楽しもう」としている。

「TikTok refugees(TikTok難民)」というハッシュタグが付いた書き込みのコメント欄では、両国のネットユーザーが盛んにやり取りしている。米国の多くのネットユーザーは、自分が育てている花や植物、飼っているペット、生活の様子などを映した画像をアップし、「中国語をマスターする」と決意している。あるネットユーザーは、米ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のヒロインであるデナーリス・ターガリエンが旅をする三蔵法師と出会う画像をアップして、「小紅書」において中国のネットユーザーと出会えたことで高揚した気持ちを表現している。

米国は近年、いわゆる「国家安全保障」を理由に、米国内で人気の高い「TikTok」を事実上禁止しようと画策してきた。これに対し、米国のトランプ次期大統領は連邦最高裁判所に対し、「TikTok」の売却を義務付ける法案の発効を延期するよう求めており、自身が就任した後に話し合いで解決を図る考えだ。TikTokの米国におけるユーザーは1億7000万人にも達している。

米国の主流メディアは、米国のネットユーザーが「小紅書」に流れ込んでいることを大々的に報道している。例えば、米国のケーブルニュースネットワーク(CNN)は、「米国の最高裁判所の裁判官がTikTokの未来についてまだ考えている間に、米国のソーシャルメディアのユーザーは既にリアクションを起こし、代替になる可能性のなさそうな『小紅書』に移行している」と伝えている。 (編集KN)

「人民網日本語版」2024年1月16日

注目フォトニュース

関連記事