無形文化遺産指定のグルメを楽しめる!「春運」期間中の食堂車に特別メニュー

人民網日本語版 2025年02月10日13:31

螺螄粉(タニシ麺)や桂林米粉(ビーフン)、老友粉(南寧市のビーフン)、五色糯米飯(5色に蒸したモチ米)、油茶 (茶葉や生姜、落花生などを入れた茶)、亀苓膏(亀ゼリー)などの無形文化遺産に指定されているグルメが最近、広西壮(チワン)族自治区の南寧駅から北京西駅に向かう「緑皮車」(従来の普通列車)のZ6号「劉三姐号」の食堂車で提供されている。乗客はおしゃべりしながら、グルメを味わい、車内は賑わいを見せている。人民網が報じた。

無形文化遺産メニュー(撮影・王勇)。

無形文化遺産メニュー(撮影・王勇)。

山の歌である「山歌」の歌姫として壮族に伝わる伝説上の女性「劉三姐」をテーマにした列車Z6号「劉三姐号」は72年にわたって運行してきた歴史ある列車で、走行距離は2495キロ。湖南省、河南省、河北省を通過して北京に到着し、その所要時間は22時間57分となっている。

無形文化遺産メニューを乗客の元に運ぶ女性スタッフ(撮影・王勇)。

無形文化遺産メニューを乗客の元に運ぶ女性スタッフ(撮影・王勇)。

今年の春運(春節<旧正月、今年は1月29日>期間の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)期間中、旅客の乗車体験を向上させるべく、中国鉄路南寧局は、運行する各列車の食堂車で提供されるメニューを充実させ、特色あふれる料理を提供している。例えば、Z6/5号では、螺螄粉などの無形文化遺産に指定されているグルメを新たに用意し、旅客に多彩なメニューを提供している。

無形文化遺産「漆扇」を作る伝統衣装を身にまとったスタッフ(撮影・曹爍)。

無形文化遺産「漆扇」を作る伝統衣装を身にまとったスタッフ(撮影・曹爍)。

食堂車の責任者の鄧晴匀さんは、「この列車は中国の南北に縦断している。南方エリアと北方エリアの旅客の好みに合わせて、定期的にメニューを調整し、新メニューを打ち出している」と紹介する。

中国の南方エリアから北方エリアに向かうこの列車では、両エリアの料理を食べることができるようになっている。新鮮な材料を使って料理ができるように、全ての材料は列車が出発する2時間前に購入し、仕入れから調理に至るまで、マニュアルに厳格に従い、丁寧に作り上げられている。

列車の食堂車の調理師になって10年以上という黄東昇さんは、「湖南省を通過する時、旅客は辛い料理を好むため、唐辛子を多めに入れるようにしている。河南省や河北省を通過する時は、すこし濃い味付けをしている。さっぱりした味を好む高齢者の場合は、油や塩を少なめにしている。どのように味付けするにしても、おいしく仕上げて、旅客に満足してもらえるようにしている」と話す。

中国の「春節」は昨年12月にユネスコの無形文化遺産に登録された。登録後、初の春節を迎えた今年の「春運」期間中、列車では、無形文化遺産メニューが提供されたほか、歌やダンスのパフォーマンス、繍球(刺繍を施したまり)作り、マーブリングで作る団扇の「漆扇」作りなども展開されており、旅客は無形文化遺産の魅力を感じながら、楽しい旅ができるようになっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年2月10日

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