無形文化遺産「灯会」を彩るドローンとホログラム映像

人民網日本語版 2025年01月24日14:50

現場のカウントダウンが終了し、彩り豊かな秦淮灯会(ランタンフェスティバル)のランタンが江蘇省南京市の秦淮河沿いで次々と点灯した。100機以上のドローンが孔明灯を吊り下げ同時に離陸し、秦淮河の上空に向かった。第39回秦淮灯会が21日夜、南京市で始まった。科技日報が伝えた。

秦淮灯会は国家級無形文化遺産第1弾で、1986年に再開されて以来、現在まで38回開催され、中国内外から2億人近くの観光客がランタン鑑賞に訪れている。

今回は5ヶ所の展示エリアと352セットのランタンを設置し、昨年より10%増加した上、ランタンの展示技術がさらに進化し、製作材料がより多様化した。ホログラム映像、ドローン、ガラス繊維強化プラスチックなどの現代的な要素と伝統的な無形文化遺産が融合し、中華文化の並外れた魅力を際立たせている。

第39回秦淮灯会の点灯式前、2機のドローンが蓮のランタンに隠れ、白鷺洲公園の上空を舞い、幻想的な雰囲気を醸し出した。南京秦淮灯彩文化発展有限公司のデザインディレクターの呉敏琪氏は、「今回は初めて低空飛行機と無形文化遺産を深く融合させた。ドローンの独特な展示方法により、伝統的な無形文化遺産を新しい姿でお披露目し、灯会に新しい観賞の形を追加したい」と述べた。

科学技術がもたらす観賞体験は、驚きの連続だった。明時代の上元節花鳥集市を再現した展示エリアでは、鳥籠のホログラム投影のオウムが羽ばたいたり、じっとしていたりする様子が見られた。

展示方法が秦淮灯会のランタンの魅力を高めているとすれば、製作材料のイノベーションにより秦淮灯会の表情がより多彩なものになっている。

神話人物の女媧の形をしているランタンでは、伝統的な布の代わりにガラス繊維強化プラスチックが用いられ、人の肌がよりきめ細やかになり繊細に表現された。ジャングルをテーマにしたランタンでは、2匹の猫がふわふわした長い毛をまとい、愛らしい表情を見せていた。

呉氏は、「今年の秦淮灯会のランタンの製作材料は、良く用いられる紙や絹に加え、ガラス繊維強化プラスチックや長繊維の材料を追加した。これによりランタンの造形能力を高め、活き活きとしたリアルな視覚効果を発揮したい」と説明した。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年1月24日

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