今年の春節連休中、「工場見学」が人気を呼んだ理由
2月2日から5日にかけて、北京の小米(シャオミ)自動車工場が一般向けに「春節特別見学ツアー」を開催した。オンライン予約はすぐにいっぱいになり、連日大盛況となった。同月、北汽新能源(BAIC New Energy)の「享界スーパー工場」も見学ツアーを18回実施し、環境に優しい製造ラインを公開。北京から遠く離れた内蒙古(内モンゴル)自治区の「伊利現代智慧健康谷(Yili Modern Intelligent Health Valley)」でも、2月1日から一般向けの工場見学を開始し、多くの観光客を迎え入れた。春節期間中も休まず稼働する工場を人々が見学する。今や中国の製造業は徐々にファン層を拡大し、都市の文化観光の新たな空間となりつつある。
小米自動車工場では、ロボットアームが素早く動き、搬送ロボットが忙しく行き交う。車両がロボットの「手」によって次々と組み立てられる光景は、見学者達の感嘆の的となっている。
「春節期間中は親子連れが多い」と、ガイドの譚京紅さんは語る。普段ネットで見ている情報を、子供達は工場で直接体感することができる。
小米の自動車工場は、2月中に16回の見学ツアーを予定しており、すでに1万人以上が申し込みを済ませているという。「より多くの方々の見学ニーズに応えるため、今後見学回数を増やすことも予定している」と工場の担当者は語る。
北京市は1月20日、春節期間中の「工場観光スポット」を発表。小米自動車工場のほか、北京市密雲区にあるスマート車「享界」の工場もリスト入りした。
密雲区は北京市の環境保全エリアであるため、享界工場では同区の環境保護基準に適合するグリーン製造技術を導入し、重金属の排出ゼロ、排気ガスの100%処理を実現した。訪問者は工場見学だけでなく、新エネルギー車を運転して密雲ダムや農業科学技術パークなどの観光スポットを訪れ、グリーン・スマート製造と美しい自然の調和ある共存を体感することができる。
近年、北京市や福建省、広西壮(チワン)族自治区、内蒙古自治区、黒竜江省などの有名企業各社が「国家工業観光モデル拠点」として認定され、各地で受け継がれ発展してきた産業の魅力によって文化観光市場を活性化させている。例えば、黒竜江省・哈爾浜(ハルビン)市では、観光客が中央通りから「飛鶴粉ミルク直通車」に乗り、高度に自動化された無人稼働工場を見学できる。また、広西の柳州螺螄粉(タニシ麺)産業パークでは、袋詰めされた螺螄粉が次々とラインから流れてくる様子を見学できるだけでなく、自分で螺螄粉を作って食べることもできる。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年2月10日
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