春節連休中に「旅友」と旅行に出かける中国の若者が増加
広東省汕頭市内で行われた春節を祝う竜舞(1月31日撮影・阿彬)。
春節(旧正月、今年は1月29日)に合わせて1月28日から2月4日までが8連休となった中国。台湾地区出身の「80後(1980年代生まれ)」の阿杜さん(仮名)は「旅友」である上海出身の「「90後(1990年代生まれ)」の阿彬さん(仮名)と広東省の潮汕地区に旅行に行き、グルメや春節の文化・習慣、歴史を楽しんだほか、一緒に年を越した。中国新聞網が報じた。
阿杜さんは取材に対して、「『旅友』と一緒に旅行に行くと、費用は折半できるし、これまでなら気が付かなかった景色もたくさん発見でき、いろんな角度から世界を見ることができた。それに、大陸部に対する理解も深まった」と話す。
春節に合わせた8連休中、旅行が大人気となり、中国の若者の旅行スタイルもさらに多様化した。そして、ソーシャルメディアでは、「旅友」が人気ワードとなった。
中国の若者の間ではここ数年、特定のニーズを満たすための仲間「搭子(○○友)」が人気となっており、関係を維持するために気を遣う必要はない割り切った付き合いがその特徴。通常、年に数度しか行かず、非日常体験ができる旅行の特徴ともマッチしている。同じ目的地に行く「旅友」数人と一緒に旅行に出かけると、旅行中は助け合い、費用も折半できる。従来の旅行に比べると、「旅友」と一緒に旅行なら、軽量化され、社交的で、利便性に富んでいるという特徴を備えているため、若者の間で急速に浸透している。
阿彬さんは、「交流というのが、『旅友』との旅行の魅力の一つ。普段は仕事が忙しく、交友関係も狭い。『旅友』と一緒に旅行に行くと、貴重な交流の機会になる。また、旅行中は自由度が大きく、いろんな体験ができる」と話す。
阿彬さんは1月中旬に、あるソーシャルメディアに、春節の連休中に一緒に潮汕地区に旅行に行く「旅友」を探すための書き込みをしたところ、わずか2週間で、ネットユーザー約40人から連絡があったという。中国のいろんな都市に住むそれらネットユーザーのほとんどは、独身の若者だったという。
潮汕地区は、ご当地グルメだけでなく、春節を祝う伝統的な習慣も多いため、阿彬さんはずっと行きたいと思っていたと言い、「今回、やっと計画を立てることができた。『旅友』と一緒に、潮汕地区のとても賑やかな春節を祝う伝統的な習慣を没入型で体験したほか、夜空を彩る花火も見ることができ、本当に行って良かった。台湾地区の人と一緒に年を越したのは今回が初めてで、伝統的な春節のムードを感じながら、両岸の住民は家族であることを実感できたことも忘れられない思い出となった」と話す。
阿杜さんにとって、中国大陸部で年を越すというのは貴重な機会で、「潮汕地区は、思っていたよりも春節ムードが濃かった。台湾地区と同じような伝統的な習慣もあった。旅行中に出会ったたくさんの中国大陸部の旅客が、僕が台湾地区から来たと分かると、大歓迎してくれた。そして、中国大陸部のいろんな所に旅行するよう勧めてくれた」と振り返った。 (編集KN)
「人民網日本語版」2025年2月12日
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