中国の工業トップ100県、工業付加価値額の14.7%を創出 その強さとは?

人民網日本語版 2025年02月13日10:28

各地の昨年のGDP(地域総生産)データが発表されるにつれ、県域経済の好調ぶりが広く注目を集めている。

中国情報通信研究院がこのほど発表した「県域工業経済発展報告書」は、総合的な質と効率、イノベーション、協調、グリーン、開放、共有の6つの指標に基づき、中国工業トップ100県の高い実力を示している。

工業トップ100県の強さとは?

報告書によると、中国の工業トップ100県(県級市)は全国の6.5%の人口で全国の10.2%のGDP、14.7%の工業付加価値額、13.8%の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の売上高、15%以上の一定規模以上の工業企業の利益総額を創出した。トップ100県のうち92県(県級市)の工業付加価値額の成長率がプラスとなっている。うち73は全国平均水準を上回り、17は10%を超えた。事業体数を見ると、県域の一定規模以上の工業企業数が穏やかに増加している。うち工業トップ100県(県級市)の一定規模以上の工業企業数は全国の総数の15.6%を占めている。新エネルギー、新素材、先端機器製造など複数のプロジェクトの実施に伴い、県(県級市)は新たな沿海先進地域からの産業移転の重要な受け皿になりつつある。

工業トップ100県(県級市)の強さとは?

第一に、革新的な研究開発だ。昨年の工業トップ100県(県級市)のハイテク企業数は3万3000社以上で、全国の8.4%を占めた。社会全体のR&D経費支出は約3160億元(1元は約21.2円)で、23年比で約360億元増加し、全国の10%以上を占めた。15県(県級市)の一定規模以上のハイテク産業の付加価値額は200億元を超えており、うち浙江省の慈渓市、黛山県、余姚市と湖南省の長沙県は400億元以上。県域経済の代表として、江蘇省昆山市は20年連続で全国総合実力トップ100県・市の1位をキープしている。その発展を牽引しているのはまさに工業だ。昆山の国家ハイテク企業数は24年に2744社に達し、トップ100県の1位となった。

第二に、工業トップ100県(県級市)の強さは、工業投資の量と質がともに向上したことにも現れている。工業トップ100県(県級市)の9割近くが昨年、工業投資のプラス成長を実現した。60以上のトップ100県(県級市)の成長率が全国平均の10.3%を上回り、41県(県級市)の成長率が20%以上をキープ。同時に工業投資の構造も新しく最適化された。江蘇省揚中市や浙江省新昌県など複数の県(県級市)のハイテク産業投資規模が100億元を超えた。山東省広饒県や湖南省醴陵市など複数の県(県級市)の成長率は30%以上。一方、既存設備の更新においても、大規模な設備更新などの政策の実施に伴い、工業の技術改良投資が力強く成長した。安徽省長豊県、浙江省安吉県、江蘇省沛県など複数の県(県級市)の工業技術改良投資の成長率が2桁台になった。

第三に、工業トップ100県(県級市)はさらに、対外開放度が高いことだ。各工業トップ100県(県級市)は昨年、積極的に海外進出に取り組み、世界の生産能力を秩序正しく展開した。「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設国で、複数の工業トップ100県(県級市)は国際生産能力協力のチャンスを掴み、「二国二園」、生産能力協力モデルパーク、経済貿易協力区などの形式を通じ、産業の相互接続、施設の相互運用、政策の相互利益性を実現した。報告書によると、工業トップ100県(県級市)のうち浙江省玉環市や江蘇省宜興市などの26県(県級市)の輸出総額が300億元を超え、江蘇省昆山市や福建省福清市などの15県(県級市)の輸出額が500億元を超えた。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年2月13日

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