「騰訊元宝」がディープシークを抜いてアップルストアのランキングトップに立ったワケは?

人民網日本語版 2025年03月06日13:45

騰訊(テンセント)が開発した人工知能(AI)チャットボットの「元宝(Yuanbao)」が3月3日夜、アップルのApp Store中国エリアの無料アプリダウンロードランキングで、中国発の大規模AIモデル「DeepSeek(ディープシーク)」を抜いて1位に躍り出た。字節跳動(バイトダンス)の大規模言語モデル「豆包(Doubao)」は4位にランクインしている。では、「騰訊元宝」がディープシークを抜いたのはなぜなのだろうか?

App Storeのスクリーンショット。

App Storeのスクリーンショット。

2月13日から、「騰訊元宝」は、最新のオープンソースモデル「DeepSeek-R1」を導入して、大規模言語モデル「混元(Hunyuan)」とディープシークを同時に利用できるようにした。そこからわずか17日の間に、7回のアップデートを実施している。

最新のアップデートは3月1日で、「騰訊元宝」のパソコン版が正式にリリースされると同時に、「混元Turbo S」が「元宝」をダークローンチした。

2月18日、「騰訊元宝」は、微信(WeChat)検索サポートを緊急導入し、さらに多くのユーザーがディープシークを利用できるようになった。その後、2月25日、ワンタップで、チャットのやり取りを縦に長い画像にして保存できるようになった。これらの実用的な機能は多くのネットユーザーの間で好評を博している。

現在、微信やドキュメントの「騰訊文档」、「QQウェブブラウザ」、「QQ音楽」といった多くの製品にディープシークが次々と導入されている。

オープンソースのディープシークを導入しているほか、独自の研究開発も強化している。「騰訊混元」が独自に開発したファスト思考型のモデル「Turbo S」は、「考えてから回答」というスロー思考型のモデルである「Deepseek R1」や「混元T1」と違い、秒単位で回答し、アウトプットの速度が2倍に向上し、最初の回答が表示されるまでの時間が44%向上したことは注目に値する。

業界で広く使われている多くのベンチマークを見ると、「騰訊混元」の「Turbo S」は、知識や数学、推論といった多くの分野で、「DeepSeek V3」、「GPT 4o」、「Claude3.5」といった業界の先端を走るモデルのパフォーマンスと接戦を演じている。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年3月6日

注目フォトニュース

関連記事