広州市、絶滅危惧種のテングザルの繁殖に再び成功

人民網日本語版 2025年04月09日09:38

中国最大のテングザル域外保全拠点である広州長隆野生動物世界でこのほど、テングザルの赤ちゃん「迎春」と「納福」が来園者向けに初公開されたことが分かった。これは絶滅危惧種のテングザルが2017年に広州市に「入居」して以来、テングザルの繁殖が再び顕著な成果を上げたことを意味する。科技日報が伝えた。

テングザルとその赤ちゃん。画像提供:広州長隆野生動物世界

テングザルとその赤ちゃん。画像提供:広州長隆野生動物世界

テングザルは国際自然保護連合(IUCN)の「絶滅危惧種レッドリスト」で絶滅危惧に分類される希少動物であり、特徴的な大きな鼻と水筒のように膨らんだ腹部を有する。しかし幼年期のテングザルはその他の家族と大きく異なり、象徴的な長い鼻の特徴がまだ見られず、全身が黒く、顔が青色で、体毛もまばらだ。

飼育員によると、「迎春」「納福」という2匹のオスの赤ちゃんはいずれも自然分娩で生まれ、それぞれ2024年12月28日と2025年1月12日に誕生した。その名前には新春への美しい期待が込められている。現在、「迎春」「納福」は母乳だけで育っており、1日に10数回飲んでいる。赤ちゃんは最近、母の懐を離れて木登りの練習を始めているが、手足の力がまだ十分でないため、飼育員は頻繁に活動するエリアにネットを設置し、安全を保証している。

長隆野生動物世界では現在、「Dewa」と「Nakula」を中心とするテングザルの2家族が生活している。この絶滅危惧種を効果的に救助・飼育するため、同施設は20年近くにわたり入念な準備を進めてきた。

同施設の飼育チームは過去にインドネシアを5回訪れ、飼育技術を現地で学んでいた。また、園内にはテングザル専用の食樹を栽培するために約1.3ヘクタールの専用区画が設けられている。同施設は2018年に世界初のテングザルの赤ちゃんの繁殖に成功した。中国の絶滅危惧種の繁殖の空白を再び埋め、生物多様性保全への重要な貢献を果たした。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年4月9日

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