中国のアニメーション「TO BE HERO X」が海外でも大人気に

人民網日本語版 2025年04月30日16:06

今年初め、中国の国産アニメーション映画「哪吒之魔童閙海(ナーザの魔童大暴れ)」が世界のアニメーション映画ランキングでトップに躍り出て、中国のアニメコンテンツが世界の市場において異彩を放ったほか、中国のアニメ産業が活況を呈した。中国新聞網が伝えた。

4月、李豪凌監督がメガホンを取った中国のアニメーション「凸変英雄X (TO BE HERO X)」が動画サイト「bilibili」(ビリビリ)やストリーミングサービス「Crunchyroll」、フジテレビなどで、同時進行で放送されており、世界中で大きな話題となっている。

現時点で、「凸変英雄X」は3話まで更新されており、「bilibili」の再生回数は累計で約5000万回となっている。海外市場を見ると、「凸変英雄X」は、「Crunchyroll」の春の新番組に名を連ね、有名な欧米アニメ評価サイト「MyAnimeList」における評価は8.49ポイントとなっている。これにより、同ランキングにおいて、ここ2年でポイントが最も高い中国のオリジナルアニメとなっているほか、たくさんの海外のアニメーション映画のポイントを上回っている。

海外のあるアニメファンからは、「2Dと3DCGの独特な組み合わせに驚嘆させられる」や「『凸変英雄X』は、中国のアニメーションの本当の意味での初チャレンジで、世界のアニメ市場において、確固たる地位を築くだろう」、「『凸変英雄X』が『リーグ・オブ・レジェンド』初のアニメ『アーケイン』や『スパイダーマン:スパイダーバース』と同じほど素晴らしいと信じている」といったコメントが寄せられている。

内容を見ると、中国国内で人気の原作を3Dアニメ化した作品とは異なり、「凸変英雄X」はオリジナルの脚本で、全く新しいスーパーヒーローの世界を描き出しており、平凡な普通の人間が多くの人々の信頼を勝ち得ることで、超能力を獲得し、スーパーヒーローへの階段を駆け上がっていくストーリーとなっている。同作品は、ヒーロー10人のストーリーを、1話につき1人ずつ描く方法で、「ヒーローの格付け」を行い、ストーリーが進むにつれて、人のグレーな部分や自分の価値、幻想と現実といった多様なテーマに迫り、スケールが大きく、複雑な世界へと徐々に入り込んでいく。

そのようなストーリー展開により、異なる文化背景においても受け入れられやすくなり、文化の独特性と汎用性の間でうまくバランスが取れている。

制作面においては、「凸変英雄X」は2Dと3Dアニメが組み合わせられており、音楽においては、オープニング主題歌は澤野弘之が、トラ編・劇中歌はKOHTA YAMAMOTOが、黙殺編・劇中歌は深澤秀行が担当するなど、豪華な顔ぶれになっている。

同作品はキャラクターデザイン、アニメーションシーン、音楽などの面で、海外の人気アニメーション映画と比べても、遜色ない仕上がりとなっている。

ナイス編を例にすると、セルシェーディングをメインに、比較的現実的なシーンデザインを通して、彩度が高い色彩豊かな画面と、誇張したキャラクターの動きを融合し、2Dキャラクターが現実の世界にいるかのような雰囲気を演出している。また、カギとなる戦闘シーンでは、3Dモデリングのシーンと、2Dの手書きキャラクターの動きが高速で切り替わり、迫力があって、見る人をワクワクさせる。それはアニメーションの単純な合成だけではなく、アルゴリズムを通して、フレームレートと光・影のシンクロを最適化し、アニメーションをより滑らかにしているからだ。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年4月30日

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