旧日本軍の「慰安婦」制度の被害者がまた1人死去 中国の生存者はわずか7人に

人民網日本語版 2025年05月08日16:06

第二次世界大戦中に旧日本軍の「慰安婦」制度の被害者となった女性・小瑞さん(仮名、本人と遺族の意向で、研究センターは個人情報を非公開)が今月7日午前1時ごろ、湖南省華容県で亡くなった。享年96歳。中国新聞網が伝えた。

小瑞さんは1930年に湖南省華容県で生まれた。旧日本軍は1943年3月10日、華容県を占領し、城関や南山、沙口などに軍事拠点を設置した。春から夏に向かおうという時期、当時13歳だった小瑞さんは、不幸にも旧日本軍に拘束された。旧日本軍は強制連行した女性を現地の軍事拠点に拘禁。女性たちは残酷な性暴力を受けた。その時、小瑞さんは心身にわたり癒しがたい傷を負った。

2021年5月20日、小瑞さんは、息子(里子)の妻のサポートと付き添いの下、中国「慰安婦」問題研究センター・湖南調査研究グループのメンバーに、旧日本軍から受けた暴行について語った。

小瑞さんの証言に基づき、調査研究グループのメンバーは拘束された場所と、拘禁された場所に足を運び、実地調査を展開した。そして、小瑞さんの証言と実地調査の結果、そして現地の県志と文史資料などと照らし合わせ、小瑞さんは、旧日本軍の「慰安婦」制度の被害者であることが確認された。

小瑞さんは晩年、静かに暮らしていたものの、日本の謝罪と賠償が実現しなかったことには無念さをにじませていたという。今月7日、研究センターのボランティアのもとに、小瑞さんの家族から、小瑞さんが午前1時ごろ、老衰で永遠に帰らぬ人となったとの連絡が入った。

これで、中国大陸部で登録済みの旧日本軍の「慰安婦」制度の生存する被害者はわずか7人となった。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年5月8日

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