【写真で伝える物語】新疆の砂漠から電力を届ける
新疆維吾爾(ウイグル)自治区にある塔里木(タリム)盆地の南端では、朝を迎える頃にはすでに気温が急速に上昇を始めている。新華網が伝えた。
7月12日、陳林さん(右から1人目)と同僚が新疆維吾爾(ウイグル)自治区和田(ホータン)地区民豊県の工事現場で、送電線の架線作業を進める様子。(ドローンによる撮影)
7月13日朝、陳林さん(右)と同僚が新疆維吾爾(ウイグル)自治区和田(ホータン)地区民豊県の工事現場で、部品の取付を行う様子。(ドローンによる撮影)
7月12日、陳林さん(右)と同僚が新疆維吾爾(ウイグル)自治区和田(ホータン)地区民豊県の工事現場で、送電線の架線作業を進める様子。(ドローンによる撮影)
7月13日朝、架線工事作業員の陳林さん(33)は高さ70メートルの鉄塔に上り、送電線に最後の部品を取り付ける作業を終えた。
陳さんの足元には果てしないゴビ砂漠が広がっている。
陳さんの後ろには、全長4197キロメートルに及ぶ塔里木(タリム)盆地750キロワット送変電プロジェクトの送電線が続いている。このプロジェクトがまもなく全線貫通しようとしている。
今年3月、陳さんは塔克拉瑪干(タクラマカン)砂漠の南端にやって来て、40数人の同僚と共に送電線の一部区間の架線工事作業を担当するようになった。
7月10日未明、塔里木(タリム)盆地の750キロワット送変電プロジェクトが同自治区の和田(ホータン)市と若羌(チャルクリク)県を結ぶ「和若鉄道」の線路をまたぐ区間で、送電線を被覆する作業を行う電力工事担当者。
どこまでも続く砂漠は果てしがなく、風が運ぶ砂が顔に当たる。地表の温度を測る温度計は50度を指し、鉄塔の金属は直接手で触れるとやけどをしてしまう。
7月13日、新疆維吾爾(ウイグル)自治区和田(ホータン)地区民豊県の工事現場で作業を終え、手袋を外した陳林さん。
7月10日、新疆維吾爾(ウイグル)自治区和田(ホータン)地区民豊県の工事現場宿舎で、休憩中に妻の王麗さんとテレビ電話で通話する陳林さん。
この5ヶ月間ほどの間に、陳林さんと同僚たちは砂漠の非常に困難な環境の中で60キロメートルに及ぶ送電線を敷設し、鉄塔14基と部品111点を設置し、スペーサー3000個以上を取り付けて固定した。
工事期間中、作業員たちは夜が明けると工具を背負って作業に出発し、夜の10時過ぎにやっと宿舎に帰るという毎日を送った。
7月10日未明、陳林さん(右)と同僚が新疆維吾爾(ウイグル)自治区和田(ホータン)地区民豊県の工事現場で被覆送電線固定用メインロープを固定する作業を行う様子。
7月10日、工事現場での休憩時間に雑談する陳林さん(左から4人目)と同僚。
7月13日高さ70メートルの鉄塔の上で昼食を取る陳林さん(右、ドローンによる撮影)
13日正午、トランシーバーから「つながった!全線貫通した!」という声が聞こえてきた。環塔里木盆地750キロワット送電線架設工事の全線がついに貫通した。
陳さんは鉄塔を下りると同僚たちと肩を抱き合って記念撮影をした。日に焼けたみんなの顔から笑みがこぼれた。
7月13日、新疆維吾爾(ウイグル)自治区和田(ホータン)地区民豊県の工事現場で、作業終了後に記念撮影をする陳林さん(左)と同僚。
15年に及ぶ建設作業を経て、7月13日、塔里木(タリム)盆地をぐるりとめぐる全長4197キロメートルの750キロワット送変電プロジェクトが全線貫通した。これは、中国最大の盆地である塔里木盆地に電力を運ぶ「環状エネルギー網」が設置されたことを意味する。
現時点で中国最大規模となるこの750キロメートル高圧環状送電網は、鉄道と道路に続き、中国が塔克拉瑪干砂漠の周辺で成し遂げた大規模インフラ建設工事だ。
工事全体の計画によると、この「環状エネルギー網」の最終検収と調整が行われた後、送変電プロジェクトは今年11月に稼働を開始する予定だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2025年7月15日
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