世界初のロボット6S店が深センで開業 ロボット産業エコシステムの新たな章が幕開け
映画『カンフーハッスル』のダンスがステージに登場すると、会場全体が沸き上がった。人型ロボットがメロディに合わせて腕を振り、足を蹴り、回転などの動きを、ミリメートル単位の精度で行い、テクノロジーとエンターテインメントを完璧に融合させている。続いて披露された「ロボット犬の協調パフォーマンス」では、四足歩行ロボットが柔軟な足取りで、チームを組んで高難度のジャンプや回転を見事にこなし、運動制御や集団協調におけるロボット技術の最先端技術を披露していた。新華社が伝えた。
広東省深セン市竜崗区のロボット劇場で28日、世界初のロボット6S店オープンデー・ロボット街区の初の巡回パフォーマンスが開催された。イベント会場で発表されたデータによると、現在までに200社以上の産業チェーンの川上・川下企業が進出意向を示しており、そのうち人型ロボットとサービスロボットの企業は50社近くに上り、中核部品の研究開発から完成品の製造、ソフトウェアアルゴリズムから応用シナリオに至るまでの産業チェーン全体をカバーしている。
深セン竜崗ロボット劇場で巡回公演を行う人型ロボットと四足歩行ロボット。撮影・梁希之
また、イベントでは26社のロボット企業による契約の集団調印式が行われた。衆擎、宇樹、楽聚など業界のリーディング企業は協力協定を締結し、技術開発、シナリオ共有、市場開拓などの分野で深く連携し、ロボット産業の標準化と大規模応用の共同推進を約束した。
契約企業の代表者は、「今回の契約は単なる協力ではなく、産業界の共通認識の結集だ。ロボット産業は現在、技術のブレイクスルーから大規模実用化へと転換する重要な局面にある。企業は垣根を越えて、資源を共有し、協力して課題に立ち向かう必要がある。たとえば中核技術の分野では、サーボモーターや減速機といった『ボトルネック』問題に共同で取り組む。応用面では異なる業界向けのソリューションを共同開発する。市場面ではブランドを共同で構築し、一般消費者の認知度と受容度を高める」と語った。
現場で観客の注目を集めたのが「ロボット6S店とは何か?」という問いだった。従来の自動車業界の4S店(販売・部品・サービス・情報フィードバック)のモデルに対し、ロボット6S店はそれをもとに「レンタル」と「カスタムメイド」という2つの中核的なモジュールを革新的に取り入れている。ライフサイクル全体を網羅する「6-in-1」のサービス体系により、ロボット産業のサービス基準と需要・供給のマッチングモデルを再定義し、ロボットを実験室から市場へ、技術コンセプトから生活シーンへと進むための効率的な架け橋を築いた。
深セン市竜崗区人工知能(ロボット)署の趙氷氷署長は、「ロボットを実験室や研究シーンから市場へと送り出したい。今回の6S店は、商用ロボット時代のショーケースとして、ロボットをコンシューマー向けロボット時代へと推し進めていきたい」と語った。
深セン市竜崗ロボット6S店に展示されている2台の人型ロボット。撮影・梁希之
子供を連れて展示を見に来た市民の王さんは「ロボットって、仕事だけじゃなくて、こんなに遊べるんだね!」と興奮気味に語った。彼女の子どもはつま先立ちをして、挨拶をしてくるサービスロボットと握手しようと夢中になっていた。一方、ロボットは愛らしい声で「こんにちは!お会いできてうれしいです!」と応じた。このような間近での交流は、子どもたちのテクノロジーへの好奇心を刺激し、ロボットを「触れられるテクノロジーの友達」へと変えている。
精密なスマートデバイスとしてのロボットは、その修理効率はユーザー体験と産業の評判に直結する。6S店内に設けられた「ロボット部品スーパーマーケット」は、まさに「ロボットの救急室」とも言えるもので、サーボモーター、センサー、減速機などの主要コア部品が揃っており、人型・サービスロボットの修理ニーズに幅広く対応している。たとえば、家庭用ロボットのセンサー不良でも、産業用巡回ロボットのアーム損傷でも、ここで対応する部品を見つけることができる。専門技術チームとの連携により、「迅速対応・即時修理」を実現し、機器の停止時間を最短に抑え、ロボットの安定運用に確かな保証を提供している。(編集YF)
「人民網日本語版」2025年7月29日
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