毎日80往復運行で公共交通化 東北の「最も美しい」高速鉄道が10周年

人民網日本語版 2025年09月24日15:27

中国高速鉄道網の最も東側に位置し、松花湖や拉法山、紅葉谷など多くの国家自然保護区を経由し、「東北の最も美しい高速鉄道」と呼ばれ、吉林省の長春市と琿春市を結ぶ高速鉄道が、9月20日に運行10周年を迎えた。

2015年9月20日、全長471キロメートルに及ぶ長琿高速鉄道が正式に運行をスタートし、長春市、吉林市、延辺朝鮮族自治州の13駅がつながった。

この10年間、長琿高速鉄道は都市間鉄道化と公共交通化した運営モデルを構築し、現在は毎日80往復が運行されている。運行間隔は最短わずか5分で、沿線の旅客はまるで1つの都市の中を移動するように便利に往来できるようになっている。

時間と空間の短縮により暮らしに変化

この10年間、長琿高速鉄道は延べ2億3000万人の旅客を輸送し、1日平均延べ6万2000人を運んだ。今年の暑運(夏休みの帰省・旅行に伴う鉄道輸送体制)期間の旅客輸送量は、前年同期比3.2%増の延べ616万6000人に達した。

長琿高速鉄道は開通後、黒竜江省の哈爾浜(ハルビン)と大連を結ぶ高速鉄道、および吉林省の長春と白城、内蒙古(内モンゴル)自治区の烏蘭浩特(ウランホト)を結ぶ高速鉄道と切れ目なく連結し、これにより長春を中心とした高速交通ネットワークが構築され、延辺朝鮮族自治州が「長春2時間高速鉄道交通圏」、「吉林1時間高速鉄道交通圏」に組み込まれ、沿線の経済や文化が勢いよく発展した。

長春から琿春まで、以前は10数時間かかっていたのが、今ではわずか3時間ほどで到着することができる。高速鉄道は中国、朝鮮、ロシアの3ヶ国を陸路で結び、中国、朝鮮、ロシア、韓国、日本の5ヶ国を水路で結ぶ国境都市の琿春に、発展の新たな原動力を注ぎ込んだ。

敦化、安図、延吉、図們など、延辺朝鮮族自治州の県・県級市は「時間と空間の短縮」によって人々の視界に入るようになり、今ではすっかり人気の観光地となっている。今年1-8月に同自治州が受け入れた国内観光客は同37.9%増の延べ4727万2100人に上り、観光収入は同36.21%増の623億500万元(1元は約20.8円)に達した。

高速鉄道の迅速な輸送によって、汪清県の黒キクラゲ、安図県のブルーベリーや林下参(高麗人参)などの特産品が全国に届けられるようになり、越境EC、水産物貿易、輸出入化工などの産業も急速な発展を遂げている。(編集KS)

「人民網日本語版」2025年9月24日

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