2010年、私は子供時代からの夢を胸に抱いて、中国の土を踏んだ。そのすべての出発点は2008年の北京五輪で受けた衝撃にある。私の誕生日は8月8日で、2008年の8月8日には、テレビにかじりつくように、聖火が点火される瞬間を見守っていた。こうして中国は私の心に深い印象を残した。
では陝西省西安市を選んで起業したのはなぜか。その答えは「鋼鉄のキャラバン」と呼ばれる国際定期貨物列車「中欧班列」の発展の軌跡にある。2021年にここで事業を始めたのは、「中欧班列」の重要なターミナルである「中欧班列(西安)」の年間運行本数が全国トップであり、中央アジアや欧州の大規模ターミナルと効率よく連結しているからだった。同時に、西安国際港湾エリアは政策的支援が手厚くサービスの効率が高く、スタートアップ企業にとって事業を始めやすかったということもある。
「中欧班列」は事業発展を支える重要な存在だ。私の会社はユーラシア越境コンテナ物流を専門にする国際企業で、「中欧班列」は本数が増加し、運行が安定して、航空輸送のわずか4分の1のコストと海上輸送の3分の1の時間で、ユーラシア貿易の物流局面を再構築した。
現在、私の会社が毎月の事業で利用する「中欧班列」は約100本に達する。日用品や家電から新エネルギー自動車まで、貨物はいずれも「Point-to-Point(P2P)」型の輸送で各国の顧客の元へ運ばれる。私たちは西安での成功体験を再現して、(山東省)青島市にすでに支社を設立し、上海市と(四川省)成都市での支社立ち上げも計画している。
査証(ビザ)免除政策や直行便、越境決済などにより、カザフスタンと中国の人員往来は近所に出かけるように気軽なものになった。このことは観光消費と経済貿易協力を促進しただけでなく、両国の「一帯一路」(the Belt and Road)共同建設における双方の成果をよりよく体現したと言える。
中国は私にとって第二の故郷だ。西安の街角でなじみ深い焼き肉の香りをかぐと、私はいつも活気あふれる中央アジアのことを思い出す。私の会社の社員の8割は中国人で、私たちのチームは大家族のように仲がよい。
アスタナから西安まで移動して、私は北京五輪の観客から「一帯一路」共同建設に参与する者へと変わった。西安は安全で、活力があり、包摂的で、私がここに張った根はますます深く根付いている。中国は単なる市場ではなく、夢を叶える肥沃な大地と言えるだろう。(編集KS)
「人民網日本語版」2025年9月28日
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