有名観光地の西湖に「サメ」が出現?
最近、有名観光地の西湖に「サメ」が現れた?というトピックがネットユーザーの間で話題となっている。実はこれは浙江省杭州市西湖景勝地公安分局が中国科学院自動化研究所と研究開発した画期的な「生物模倣ロボット魚」で、西湖向けにオーダーメイドされたものだ。この「ロボット魚」は湖に落としてしまったスマホを見つけ出し、引き揚げてくれるほかにも、様々な驚きの機能を備えている。人民網が伝えた。
このロボット魚は現地でよく見られるコイの形を模しており、体長は約60−70センチメートル。濃いグレーのシリコン製の外皮は実際の魚のような質感で、重量はわずか4−5キログラムとなっており、片手で持ち上げられる。体は流線形で、頭部には魚の「目」のような水中カメラ2台が搭載されており、胴体は密閉キャビティで覆われ、バッテリーと制御システムを内蔵している。尾ひれは柔軟な素材で作られており、実際の魚のように左右に揺れる。振動周波数は1−5Hzで設定されており、泳ぎ進むスピードは毎秒0.3メートルに達し、浅水域を泳ぐ際も水流の乱れをほとんど生じさせない。
観光客からの救援要請があると、警官はロボット魚を水中に投入し、リモコンで捜索エリアを設定することで、魚体に搭載されている慣性航法システムがリアルタイムで位置を算出し、頭部の視覚センサーが濁った水中でもスマホや財布などの物品を識別することができる。そして底部の金属探知モジュールと組み合わせることで、浅い泥に埋もれた物でもその位置を特定でき、その誤差は10センチメートル以内となっている。
公安分局によると、こうした遺失物を引き揚げる機能のほか、ロボット魚が水生動植物に遭遇すると、高解像度視覚センサーが自動的に映像を捕捉し、外来種の防除対策を支援する。また水鳥の生息地に近づく場合は、野生動物を驚かせないように、自動で減速することができる。さらに、湖底の岩や水草などの障害物を自動的に回避し、水域環境への二次的な影響を回避できるという。(編集YF)
「人民網日本語版」2025年9月29日
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