世界初の海底データセンター 海へと広がる中国の演算能力インフラ

人民網日本語版 2026年05月18日14:53

人工知能(AI)の波が世界的に大きなうねりとなり、演算能力は今や極めて重要な基礎生産力になろうとしている。演算能力とは、つまるところ電力だ。グリーンで集約的かつ持続可能な演算能力発展の道を歩むため、中国の演算能力インフラ企業は新境地を開拓し、演算能力センターを海の中に建設した。

上海臨港エリアの小洋山以東に広がる東中国海の海上に、海面からの高さが20メートルを超える海上プラットフォームがあり、非常に目を引く。ここは、世界で初めて建設され、稼働している洋上風力発電直結型海底データセンターで、総投資額は16億元(1元は約23.3円)。計画全体で電力規模は24メガワット、第1期モデルプロジェクトの設備容量は2.3メガワット(MW)に達し、総重量は1950トンで自家用車1300台分の重さに相当する。

データセンターを海に作ったのは、陸上のデータセンター設置・稼働における「電力消費量が多く、水の使用量も多く、広い土地が必要」という難題を解決するための画期的な試みだ。従来のデータセンターでは電力使用量のうち約40%が冷却に用いられるが、この海底データセンターのある海域は海水の年平均温度が15度以下であるため、天然の冷却装置に囲まれているようなものだ。

データセンターのエネルギー消費効率を表す重要な指標はPUE(電力使用効率、Power Usage Effectiveness)であり、1に近づくほどエネルギー利用効率が高いことを示す。陸上に建設されたデータセンターではPUEが1.4~1.6であることが一般的だが、今回の海底データセンターなら1.15以下に抑えられる。

この海底データセンターから500メートルのところには、風力発電設備約50基余りがそびえ立っている。この200メガワット級海上風力発電所は、年間発電量が5億キロワット時を超える。ここから途切れることなく生み出されるグリーン電力は、海底データセンターのエネルギー源となっている。

上海臨港エリアの「海上風力発電+海底演算能力」の商用化成功を受けて、設計・運営チームは海底データセンターをさらに展開することを決定した。説明によると、同チームはデータキャビン1基あたり5~7メガワット級の海底データセンターを大規模に展開しようとしており、長江デルタ地域、珠江デルタ地域、渤海湾地域などの海域に複数のセンターを建設し、それらを連結させる計画だという。上海臨港エリアにある海底データセンターの2.3メガワットという数字は、これから全国で展開される海底データセンター全体の中では「はじめの一歩」に過ぎない。(編集KS)

「人民網日本語版」2026年5月18日

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