3つの「初」が切り開いた中国の商業宇宙開発の黄金時代

人民網日本語版 2026年07月14日11:04

(画像著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)

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7月10日12時15分、海南商業宇宙発射場からキャリアロケット「長征10号乙」が打ち上げられ、大空へと飛び立った。ロケットの1段目と2段目が分離されてから約6分後、1段目は垂直帰還し、洋上回収プラットフォームの中心へ正確に着陸した。

これにより、3つの「初」が歴史に刻まれた。中国初のキャリアロケット1段目の制御下での回収成功、世界初のキャリアロケットのネット方式による回収成功、「長征10号乙」が中国初の回収に成功した再使用型キャリアロケットとなったことだ。

これは中国の宇宙開発が正式に「ロケット回収・再使用時代」へ突入したことを意味する。

ロケットは1機当たりの製造コストが極めて高く、そのうち1段目だけでロケット全体のコストの約70%を占める。回収技術がなければ、人工衛星の軌道投入後、ロケットは落下して廃棄され、使い捨てとなる。

そのため、ロケット回収技術は、ロケットの再使用を実現するための中核技術と位置付けられている。この技術を確立できれば、打ち上げコストの大幅削減が可能となる。

海外で主流となっている回収方式は、ロケットに着陸時に機体を支える「着陸脚」を装備する方式だ。この方式は陸上での作業が柔軟に行え、回収後の点検や輸送も簡便だ。SpaceXのファルコン9はこの方式を採用している。

しかし、この方式には明確な弱点もある。「着陸脚」を装備することで機体重量が増し、搭載能力を圧迫し、運搬効率が低下してしまうのだ。

一方、中国はこれと異なる新たな道を切り開いた。簡単に言えば、ロケットから重い「着陸脚」を取り外し、代わりに軽量の専用捕捉フックを装備し、回収時の衝撃吸収や機体の捕捉をすべて海上回収プラットフォーム側に担わせる方法だ。

この小さな変更がもたらす効果は大きい。ロケット自体が「甲冑」を着る必要がなくなり、削減された重量をそのまま運搬能力にすることができる。捕捉する側のネットシステムとの連係で捕捉可能範囲が広がり、ロケットの着地点のずれにも柔軟に対応できる。

回収プロセスは一見単純だが、その一つ一つのステップは高度な技術に支えられている。ロケットの1段目と2段目が分離された後、1段目は姿勢を精密に制御し、高高度でエンジンを逆噴射して減速する。大気圏に再突入した後は、低高度で精密にスロットルを調整して速度を制御し、最終的に海上の回収プラットフォーム「領航者」と動的に位置を合わせ、フックを伸ばして捕捉用ネットとの固定を行い、海上でのソフトランディングを実現する。

今回の回収は、全てのプロセスが自律制御で行われ、精密かつスムーズで、無駄な動きもわずかな誤差もなく、精密な「双方向のランデブー」だった。

2つの回収方式に優劣はなく、適した運用環境が異なるだけだ。陸上回収には機動性があり、海上回収には安定性がある。中国は、自国に最も適した道を選択したのである。(編集NA)

「人民網日本語版」2026年7月14日

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