中国、地下大空間における測位・ナビゲーション技術でブレイクスルー
中国ではこのほど、地下大空間における高精度測位・ナビゲーション・制御技術が科学技術部(科学技術省)による検収に合格した。これは、中国が超広帯域(UWB)測位の分野で重要かつ独創的な成果を挙げたことを示している。人民網が伝えた。
このプロジェクトは、中国電科ネットワーク通信研究院総合時空ネットワーク・装備技術全国重点実験室(以下「実験室」)が主導して開発したもので、地下空間における高精度測位・ナビゲーション・制御技術でブレイクスルーを遂げ、地下大空間における長距離・大容量・高精度の自律測位と無人ナビゲーション・制御サービスの難題を解決した。
地上の開放的な環境と異なり、地下空間には自然の技術的障壁が存在し、従来の衛星ナビゲーション技術は完全に機能しない。衛星ナビゲーションの信号は厚い岩盤、コンクリート、金属構造を透過できないうえ、地下空間は坑道が狭く、構造物による遮蔽も深刻だ。さらに金属設備や粉塵などの影響で無線信号が強い干渉を受けるため、電磁波の伝搬環境は極めて劣悪だ。
このため、第14次5カ年計画(2021~25年)における地球観測・ナビゲーション分野の国家重点研究開発計画の支援の下、実験室は国内の有力な研究機関・企業と連携し、地下大空間の高精度測位・ナビゲーション・制御技術に関する体系的な研究開発に本格的に取り掛かった。
実験室の室長でありプロジェクト責任者である蔚保国氏は取材に、「我々はオンラインでのリアルタイムデータ収集とオフラインでのモデル最適化を組み合わせたデジタルツインチャネルモデリングの新手法を革新的に開発した。いわば信号の精密なプロファイリングを描くようなもので、従来の統計的モデリングの限界を完全に突破した。この技術の核心は、信号の電力、遅延、伝搬方向などの特性を直観的に示す地下大空間の無線環境マップを構築することにある。これにより、地下の複雑な構造内における超広帯域信号の非定常伝搬特性を正確にプロファイリングし、地下測位・ナビゲーションシステムに信頼性と精度の高い無線伝搬チャネルモデルによるサポートを提供する。これによって、地下では信号が「はっきりと見えず、精確に測れない」という難題を抜本的に解決した。
「はっきりと見える」ようになったうえで、地下の測位・ナビゲーションには変化に柔軟に対応して「しっかりとカバーする」という課題を解決する必要もある。チームは地下空間の規模の変化に対応できる時空情報ネットワーク体制を構築し、最小規模の単一基地局システムから都市規模までの円滑な拡張を実現した。実測では、システム全体で収容可能な測位ノード容量は6万9894個に達し、同時測位容量は2万3675個を超えており、地下空間の様々なシーンにおけるユビキタスなカバレッジと高密度な同時測位のニーズに完全に対応できる。
現在、プロジェクトの成果は雄安新区の地下空間や超大型炭鉱において大規模な実証実験が行われている。今後、中国全域をカバーする総合時空ネットワークの構築や、地下空間の開発とスマート化へのトランスフォーメーションの推進に向けた技術的な支援が提供されることになる。(編集NA)
「人民網日本語版」2026年9月28日
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