上海協力機構開発銀行の設立がもたらす実際的利点

人民網日本語版 2025年09月03日14:08

8月31日から9月1日まで、天津市で上海協力機構(SCO)天津サミットが開催された。(資料写真。写真著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)

8月31日から9月1日まで、天津市で上海協力機構(SCO)天津サミットが開催された。(資料写真。写真著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)

8月31日から9月1日まで、天津市で上海協力機構(SCO)天津サミットが開催された。上海協力機構開発銀行の設立を決定したことは、同サミットにおける成果の1つだ。

上海協力機構開発銀行の設立は、どのような実際的利点をもたらすか。

国家金融・発展実験室の龐溟特任シニア研究員は2つの利点を挙げ、「一つには、金融・投資・交通・エネルギー・農業など戦略的分野におけるSCO加盟国の協力の拡大・深化を、資金面で長期的かつ安定的に支え、地域経済の持続可能な成長を促進することができる。その一方で、地域経済協力及び金融協力の新たな道筋やモデルを探求・構築し、世界的金融機関の果たす役割の不足点を補い、外部の他の金融機関への依存をさらに低減することができる」と述べた。

対外経済貿易大学国際経済貿易学部の藍慶新副部長は、「ウクライナ危機がなお続き、米国の経済・貿易政策の不確実性が高まっていく中、上海協力機構開発銀行の設立とそれに対応する緊急準備制度の確立は、国際金融市場において起こり得るリスクや動揺にSCO各国が力を合わせて対処する助けとなる」と指摘した。

龐副部長はさらに、「上海協力機構開発銀行は、二国間・多国間・地域を組み合わせた多層的な金融協力モデルの形成を促進し、協力の内容と形式をより多様で包摂的なものにすることができる。また、各種金融機関が異なるレベルや分野で金融協力に参加する水準を高め、資金調達ルートを拡大し、協力モデルを革新することも期待される」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年9月3日

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