空母「福建」艦載機の電磁式カタパルト発艦とアレスティング・ギア着艦の成功が持つ重大な意義 専門家が解説
中国海軍は22日、艦載機「殲-15T」「殲-35」「空警-600」が、すでに空母「福建」上で初の電磁式カタパルトを使用した発艦とアレスティング・ギアを使用した着艦の訓練を成功裏に完了していたことを明らかにした。新華社が伝えた。
中国航空学会艦載機分会総幹事、海軍航空大学教授の韓維氏によると、今回の試験・訓練の成功は、艦載機と空母のコア技術の「双方向強化」によるものであり、空母打撃群の作戦能力における「世代飛躍」を力強く促進し、遠洋作戦任務の遂行、中国海軍の「近海防御」から「遠洋防衛」への戦略転換の加速にとって極めて重要な支えとなるものだ。
韓氏によると、「空警-600」は空母艦隊の電子情報システムにおける空中の中核ノードであり、その発着艦成功によって、遠洋における早期警戒指揮リンクが再構築され、早期警戒・探知や空域監視の範囲が大幅に拡大する。これにより、空母艦隊による制海が「段階的プレゼンス」から「持続的コントロール」へと変わり、対空防御圏・攻撃圏が外側へ大きく拡大し、攻撃・防御能力が向上する。
また、早期警戒・探知、空域監視の範囲の大幅な拡大に加え、「殲-35」と「殲-15T」の発着艦成功は、空母艦隊が「ステルス侵入+重装攻撃」という二重の能力を備えたことを意味する。
韓氏は「『殲-35』は第5世代ステルス艦載戦闘機であり、中国海軍が『近海防御』から『遠洋防衛』への転換を実現する上で重要な装備の一つだ。空母艦隊による制空権奪取を主に担っており、『ステルス先鋒』だと言っていいだろう。一方、『殲-15T』は『殲-15』をベースに飛行プラットフォームと航空電子・兵器システムを改良し、『スキージャンプ・カタパルト両対応』を実現して総合作戦能力を大幅に高め、対艦・対地攻撃能力に優れており、力強い『重拳』だと言っていいだろう」と解説。
さらに、「空母で運用される艦載機の機種増加に従い、中国の空母艦隊の遠洋作戦能力は『世代的アップグレード』を実現していくだろう。『空警-600』が目標を探知すると、直接『殲-35』を迎撃のために出動させ、『殲-15T』に攻撃を命じ、さらに抗日戦争勝利80周年記念の軍事パレードに参加した『殲-15D』が掩護支援を行うことで、システム能力の全体的向上が真に実現する」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年9月23日
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