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 1979年に「深セン経済特区」が設立され、中国の改革開放がスタートラインを切った。あれから30年余りが過ぎ、中国の改革は重要な時期にさしかかっている。より多くの責任を担う上海自由貿易試験区が、このほど設立を認可された。
 9月29日、上海自由貿易試験区は正式に始動。同試験区の範囲には、4カ所の税関特殊監督管理区域が含まれ、その総面積は28.78平方キロメートルに達する。

関連政策

上海自由貿易区の概況

上海自由貿易区の区域
資 料
面積
(平方キロメートル
上海市外高橋保税区
 1990年、中国で最初に保税区の認可を受けた保税区。現在国内の15の保税区では、経済発展のもっとも著しい保税区である。
10
外高橋保税物流パーク
 全国最初の税関封鎖審査をクリアして、正式に業務運営に入った保税区物流パークである。同物流パークが2004年7月15日に正式に運営を始めた。
1.03
上海浦東空港総合保税区
 2010年9月28日、正式に運用を開始した。空運に関する付加価値サービスセンターを建設し、航空機のリース基地、メンテナンス基地として発展している。また、IT製品や航空機材を中心とした貨物の配送、中継基地としての地位を確立している。
3.59
洋山保税港区
 大洋山島と小洋山島に属する島々の間の海を埋め立てて作られた。上海市との間には長さ32.5kmで世界有数の長さの東海大橋が建設されている。東海大橋の本土側にあたる浦東新区(2009年まで南匯区)では、埋立地に新都市・臨港新城が建設され、企業誘致が進んでいる。
14.16
    合計
28.78

上海自由貿易区の企画図

上海自由貿易区

  • 上海が選ばれた理由とは?
     自由貿易試験区の建設に期待を寄せていたのは、一つの都市だけではない。上海の他に、天津市や広東省なども建設に意欲的な姿勢を見せていた。
     上海自由貿易区のプランが国の認可を得たのは、中央政府が上海を国際金融センターなどの4大センターにすることを支持したためだ。
    [続きを読む]
  • 上海自由貿易区の狙いは「ミニ香港」を建設
     香港のあるメディアによると、同区は金融業とサービス産業の発展に力を入れる計画で、基幹産業は香港と同じだ。優れた成果を挙げるようになれば、香港にとっては有力な競争相手になる。[続きを読む]
    巨大な制度的メリットをもたらす
     上海自由貿易区は人民元資本項目の兌換自由化、サービス業の開放拡大、より優遇的な税制などの政策を試行し、世界への人材・資金・貨物の全面的な開放制度を模索する。  
     上海自由貿易区は、中国国務院が上海に与えた恩恵だ。これらの政策を今後数年間でいかに徹底するかが重要になってくる。 [続きを読む]
    香港は安泰か
     上海と香港の競争について楽観的な見方をする人は、両地の違いを強調する。香港と上海の役割分担ははっきりしており、同区は主に大陸部に向いており、香港は主に海外に向いているという。[続きを読む]

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