外資系銀行 上海自由貿易区への進出に意欲的
全国政治協商会議常務委員、上海市政府参事室室長、上海WTO事務コンサルティングセンター理事長兼総裁の王新奎氏は、華僑銀行ビルの開業式典において、「中国(上海)自由貿易実験区は9月29日に正式に設立され、第1期プランも公開される」と語った。国際金融報が伝えた。
上海自由貿易区の詳細な政策については確定されていないが、外資系銀行は早くも進出に意欲を示している。メディアの報道によると、HSBC、東亜銀行、スタンダードチャータード銀行の3行が、上海自由貿易区設立後に初めて区内での事業運営を許可される外資系銀行になる見通しだ。
東亜銀行(中国)有限公司の孫敏傑副総裁は12日、「当行は現在、監督管理部門と積極的に意思疎通を行っており、関連する細則の発表を待っている。法律・法規が認める範囲内であれば、当行は積極的に参与する」と表明した。
◆外資系銀行 積極的な態度を表明
初めて上海自由貿易区に入居すると見られる外資系銀行は、HSBC、東亜銀行、スタンダードチャータード銀行だ。12日、本件についてHSBCに電話取材を行ったところ、同行の広報担当者は「当行は計画中の上海自由貿易区が、中国大陸部の金融改革のさらなる推進にとって有利であると判断している。当行はこれについて支持を表明し、上海自由貿易区の発展に参与する意欲を持っている」と語った。
スタンダードチャータード銀行は「当行は上海自由貿易区の発展、および顧客にもたらしうるチャンスに注目している」としたが、監督管理機関の審査と決定に関してはコメントを控えた。
しかし巷では、外資系銀行の上海自由貿易区への入居に関する「ハードル」が取り沙汰されている。上海自由貿易区内で事業運営を許されるのは、同3行のみとなるのだろうか。
上海財経大学現代金融研究センターの奚君羊副主任は、「初めからすべての外資系銀行が、自由貿易区内での事業運営を許可されるはずがない。一般的には、中国国内で各事業資格を持ち、長年に渡り事業展開しているいくつかの外資系銀行に限られる。また国内独立法人の資産規模、営業収入、業績などに対しても条件がある」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年9月15日