中国中央気象台によると、台風11号(ウトア)が現在、広東省西部から海南省東部一帯の沿岸付近に向かっている。同気象台は13日午前から、警報としては最も強い「台風赤色警報」を発令して注意を呼びかけている。同警報が出されるのは今年初めて。同日午後6時には、警報としては2番目に強い「大雨黄色警報」も発令された。人民日報が報じた。
一方、中国気象局も重大気象災害(台風)の緊急対応を2級から3級に上げ、警戒を強めている。また、国家減災委員会弁公室も警報を受けて同日午前11時、地方の民政部門に対し、災害が発生した場合の応急活動や救助活動などに迅速に備えるよう指示し、災害による被害を最低限に抑える対策を講じている。
ウトアの中心は13日午後5時の時点で、広東省茂名市から南東約430キロの南中国海北部海上にあり、中心付近の最大風力は、42 m/s、中心の気圧は955パスカル。中心から半径370キロ以内が15m/s以上の強風域、中心から半径130km以内が25m/s以上の暴風域となっている。
同気象台は、ウトアは今後、時速20キロの速さで勢力を維持、もしくは強めながら北西に進み、広東省西部から海南省東部一帯の沿岸に向かうと予測している。14日の日中には、広東省陽江から海南省文昌市一帯の沿海地域に上陸すると見られている。
広東省国家洪水防止・ 干ばつ対策総指揮部の専門家は、ウトアの特徴として、▽強い風。近年広東省に上陸した中で最大の台風になる可能性▽波に影響が出る地域が広い。広東省の沿海地域全体で大荒れの状態になる▽台風の進行速度が速い▽強風、大雨となり水位が高まる。一部の地域では、警戒水位を超える高潮となる▽大雨が降る。広い範囲で大雨が予測されている▽警戒しなければならない時間が長い。12日から始まった深刻な影響が16日まで続く---の6つを挙げている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年8月14日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257、080-5077-8156(24時間) 北京 (010) 6536-8386 MAIL:japan@peopledaily.com.cn