習近平国家主席は17日、オーストラリア連邦議会で重要講演「手を携えて中豪発展の夢を追い、肩を並べて地域の繁栄と安定を実現」を行った。習主席は中国の平和的発展路線とアジア太平洋政策を明らかにしたうえで、中豪両国がさらに高い目標に向かって努力し、中豪包括的・戦略的パートナーシップのさらに素晴らしい未来を共同で切り開き、アジア太平洋地域の平和・安定・繁栄という新たな章を共に記す必要性を強調した。

　習主席は「中国は13億余りの人口を擁する大国だ。他国はこの大きな国がどう歩み、どう動くのか、自国に衝突するのか、自国の道をふさぐのか、自国の縄張りを占領するのかどうかを見る必要があるに違いない。ここで私は、みなさんが関心を寄せる問題について、いくつか見解を述べたい」と表明。次の3点を指摘した。

（１）中国は平和的発展を堅持する。この決意が揺らぐことはない。中華民族はかねてより平和を愛する民族だ。中国が最も必要としているのは調和のとれた、安定した国内環境と平和で安寧な国際環境であり、いかなる動揺や戦争も中国国民の根本的利益に合致しない。平和は貴重なものであり、守る必要もある。誰もが平和を享受しようとするのみで、守ろうとしないのなら、平和は存在しなくなる。中国国民は平和的発展の道を堅持するとともに、世界各国も平和的発展の道を歩むことを真摯に望んでいる。

（２）中国は共同発展を堅持する。この理念が揺らぐことはない。中国は互恵・ウィンウィンの開放戦略を揺るがず遂行し、正しい義利観を堅持し、開放型経済システムを発展させ、世界各国との互恵協力を全方位的に強化、拡大する。中国の発展は世界各国にとって重要なチャンスだ。中国は新型の工業化、情報化、都市化、農業近代化を加速している。今後新たな経済成長源がたゆまず現れ続け、国際・地域パートナーにさらに広い市場、さらに十分な資本、さらに豊富な製品、さらに貴重な協力の契機を提供する。

（３）中国はアジア太平洋の協力・発展促進を堅持する。この政策が揺らぐことはない。中国は近隣国と親しくし、近隣国をパートナーとする方針を堅持し、「親、誠、恵、容」の理念を実行し、共通、総合、協調、持続可能なアジア安全保障観を提唱する。中国は各国と共に、域内包括的経済連携（RCEP）の期限通りの妥結を後押しし、シルクロード経済ベルトと21世紀の海のシルクロードの建設を加速し、共同で海上の航行の自由と航路の安全を守り、平和・安寧、協力・ウィンウィンの海洋秩序を構築する。われわれは、貧富、強弱、大小に関わらず各国は一律平等であることを主張する。これは権益上の平等だけでなく、国際ルールにおける平等も指す。中国は関係国との領有権、海洋権益紛争について、対話と協議を通じた平和的方法による処理を一貫して堅持している。

　習主席の講演は全聴衆から熱烈に歓迎された。アボット首相は「豪中は国情が異なり、中国は歴史が長い国、オーストラリアは歴史の浅い国だが、両国は和して同ぜず、相互尊重と平等互恵を基礎に包括的・戦略的パートナーシップへと発展した」と述べた。（編集NA）

　「人民網日本語版」2014年11月18日