細長い歩道や狭苦しいコンパートメントを、流行ファッションに身を包んだ若い女性が出入りしている―――記者はこのほど、安徽省の某インターネット企業を訪れ、ネットワーク番組で活躍する女性パーソナリティを取材した。人民網が伝えた。

わずか数平方メートルほどの小さな空間に、さまざまな雑貨を置いた小さなソファとマイク・カメラが装備されたPCが置いてある。女性らは、このオンライン生放送が行われるスタジオを通して、多くのファンを獲得した。

このネットワーク関連企業は、1989年生まれの若者・康さんが設立した。都市と農村が接する地域で生まれた康さんは、早くに故郷を離れ、さまざまなアルバイトを経験した。その長身と甘いマスクのおかげで、オンライン番組の男性パーソナリティに抜擢された。康さんは今年、故郷に戻り自分の会社を立ち上げた。多くの女性を雇用し、研修を行い、「金の卵」の発掘に精を出した。彼は、「企業収入はようやくかなりの額になったが、やはり外部には、『色眼鏡』をかけて我々のことを見る人がいる」と話た。

オンライン番組パーソナリティの収入と、ファンからのプレゼント（注：バーチャルなプレゼントで、お金に換金できる）の数は、直接関係している。1カ後、パーソナリティが受け取ったプレゼントの数がオンラインで弾き出され、会社が一定額を差し引いた後、直接パーソナリティに支払われる。

現在、同社で人気ナンバーワンのパーソナリティは、「韓姫・由美」さんだ。カメラの前に立つ女性たちの月収が数万元（1元は約19円）に達することは、あまり知られていない。狭いコンパートメントを出て、遠くを眺めると、目線の先には、産業パークの青い屋根が見える。パーソナリティは、この産業パークで寝起きし、食事をしている。パークの担当者は、人民網の取材に対し、「パーク内の合同寮の家賃は、1カ月わずか400元で、部屋は1人部屋から6人部屋までさまざまだ。食費は1回10元かかる」と紹介した。

生放送が行われるスタジオに入ると、「韓姫・由美」さんは、速やかに「スター」に変身、さまざまなファンの熱い視線を浴びた。彼女ら女性パーソナリティのうち、高収入を得ている人は、月数万元稼ぐ。このネットワーク企業のトレーニングルームで、「韓姫・由美」さんは、プリンセスドレスを身にまとい、鏡に向かって身体をくねらせていた。彼女は、「小さな頃、私は童話の世界に住むことを空想していた。今それが実現している。ここは、私にとって童話の世界そのものだ」と述べた。（編集KM）

「人民網日本語版」2015年12月3日